警察官ネコババ事件
読売新聞大阪社会部/講談社文庫



 昭和63年2月、大阪で発生した「警察官ネコババ事件」についてのドキュメント。
 拾って警察に届けられた15万円を警官が着服。その事実を隠蔽するため、警察が組織ぐるみで届けた主婦を犯人に仕立て上げようとした。権力側から罪を被せられそうになった主婦は、それでも地道に潔白を訴え、最後に無実を証明する。しかしもし彼女に、親身になってくれる家族、無実を裏付ける確たる証言がなかったなら。
 身近に迫る冤罪の恐怖を示した1冊。日本新聞協会賞受賞作。