新居昭乃ライブ「花のかたち」

01/02/24 梅田HEAT BEAT Open18:00 Start19:03 End20:50
出演:新居昭乃(Vo,K)、堀越信康(G)、細見魚(Key)、田中徹(Dr)、内田KEN太郎(B)、野口郁子(Cho)、坂元俊介(comp)



曲目

  1. Orange Noel
    • MC
  2. ガレキの楽園
    • MC
  3. ガリレオの夜
  4. バラのしげみ
    • MC
  5. アトムの光
  6. メロディ
  7. スプートニク
  8. 人間の子供
  9. 花かんむり
    • MC
  10. フォロー・ミー
  11. きれいな感情
    • MC
  12. 鉱石ラジオ
  13. 願い事
  14. Reve
    • MC
  15. 降るプラチナ
    • MC
  16. 花のかたち

アンコール

  1. Little Wing



 梅田HEAT BEATのアニバーサリーで呼ばれたとのことで、大阪のみでのライブ。管理人はそろそろ体力に余裕がなくなってきているので、ホテルを取って万全の体勢で臨みました。この数日前にマキシシングル「花のかたち」が発売され、会場でも販売…していたのですが、お客が全員入場し終える前に完売していたそうです。またグッズとして昭乃さんの名前入りハンドタオル・手帳ケースが販売されていました。管理人は1組35番という好番号。開場前お話に付き合ってくださった新居昭乃さんMLの方を置き去りにして最前列を確保しました。すみません〜。

 ほぼ予定通りの開演。暖色系の証明の中出てこられた昭乃さん、この日は結構ラフな感じのいでたちです。襟なしの白いジャケットと同じ白のロングスカート、インナーは赤、厚底のデッキシューズ。髪は薄茶色で、ライトによって金色っぽく見えたり後光がさしたりしていてきれいでした。最初から全員が壇上に上がり、まずは「Orange Noel」。このときは少々残念なことに、スネアドラムの音が耳についてしまい、合わせてリズム隊が気になって歌に集中できませんでした。「Orange Noel」のようなゆったりした曲だからかと思いましたが、これ以降の曲では気にならなかったので疑問符。スピーカーバランスのせいもありかな?

 最初のMCの「こんばんは」との挨拶に、客席からも「こんばんはー」と挨拶が返されて照れ笑いの昭乃さん。なんだかとてもうれしそうです。2曲目「ガレキの楽園」、歌の途中でマイクスタンドからマイクをはずして熱唱。何がうれしいと言って、この日は念願の生コーラス。しかもIKUKOさんで! 全編に渡って昭乃さんがテンポの主導を握る中、目配せでタイミングを計りあい、呼吸が良くあっていたと思います。私の席はIKUKOさんの真正面。でもステージ上からライトが当たって暖房要らずの席でしたが、この曲では見事に日食してまして、あまりお顔が見えませんでした。

 3曲目と4曲目はキーボードの前に座られた昭乃さん。「アルバムにもなく、人前で歌ったこともない曲をやります。どちらも偶然子供のころのことを書いたもの」とMCが。この日配られたチラシで、5月に出る新譜の案内があったのでそれかと思いきや、3曲目は意外や意外「ガリレオの夜」でした。三重野瞳さんに提供した曲のセルフカバーで、客席からちらっとどよめきが。4曲目「バラのしげみ」は、子供らしい色気(って言って通じるでしょうか)のある曲でした。ご親戚にスペイン系の修道院のシスターがいらしたのが、昭乃さんが最初に触れた異文化だったそうで、その頃のご自分(インナーチャイルド?)をイメージした曲だそうです。

 ここでIKUKOさんが舞台袖へ引かれ、昭乃さんはマイクスタンドの前に戻ります。「アトムの光」をテンポ遅めで歌い上げた(これがまた泣ける…)次は「メロディ」。イントロでちょっとタイミングがずれた感じがして、「もしやシングルバージョン?」と危惧(…シングルバージョン苦手…)したのですが、バックのメロディラインがちゃんとしていてほっとしました。どちらもギターがメリハリきいてて良かったです。

 「スプートニク」でIKUKOさんが戻られ、少しずつ盛り上がって行きます。ここまでリズム隊が静かでおとなしい感じだったのですが、「スプートニク」はドラムが効いていました。「人間の子供」は昭乃さんがまたKeyの前へ。アカペラ風アレンジで、要所をKeyが抑えます。「花かんむり」はリズムがきちっとした感じのアレンジで、「歌姫」昭乃さんの声のかわいらしさと「王様」のかけあいという感じでした。

 ここでメンバー紹介。CDの宣伝やトークで盛り上がりました。すでに定番の内田さんのLira宣伝、に加えて、この日は坂元氏のG4が一番注目を浴びていたような。楽しく笑いをとった後は、新譜から「フォロー・ミー」。ダンス系でぱっと盛り上がった後、すとんと落とした感じで新曲「きれいな感情」。歌詞をほとんど覚えてないのですが(鳥頭)、変調がきれいに決まったメロディだったと思います。

 昭乃さんが4年来パーソナリティを続けている「ビリジアンハウス」で生まれた曲から、この5月にコンセプトアルバムが発売されるという情報に会場が沸きます。「鉱石ラジオという言葉の響きから、どんな周波数でも拾えるラジオを空想していた」という昭乃さん。実際に秋葉原で見て違うと認識してがっかりされたそうですが、「実物を見る前に曲を作った」ということで「鉱石ラジオ」を披露。ダンサブルで楽しい曲でした。続けて「願い事」「Reve」とくれば盛り上がるなという方が無理というもの。会場のお客さんの大部分が立ち上がり、手拍子が響きました。夏のコンサートツアーのときの、「くるくる回る昭乃さん」は見られませんでしたが、ステージ上の皆さんもとても楽しそうでした。

 「Reve」の後、着席するお客さんへの昭乃さんの一言「このまま楽しく帰れると思ったら大間違い」に場内爆笑。その余韻が収まるのを待って、昭乃さんのkeyから「降るプラチナ」。これが最後の方に来ると弱いんです私…。降りもの(紙ふぶきとかテープとか)が降らないかなーという念願はやはりかないませんでしたが(防災上の理由があるそうなので仕方ないですね)、くらくらしながら聞きました。

 最後の曲に行こうとする昭乃さん、マイクスタンドに躓きます。さすがマーシュマロウのページに「期待されている天然」と書かれてしまっただけあって裏切りません〜。ここで今回のシングルの「花のかたち」誕生にまつわる話を披露。年末にNHKがまとめて再放送していた宇宙の番組で、ばら星雲をご覧になったのがきっかけだそうです。「ちりとかごみを地球から見ると、たまたまばらの形をしていて、しかも地球にばらの花があったからこの名前になったんだなって。他の星から見ると別の形をしてるかもしれないとか。今日のこの会場も、別々の場所からみんなが集まって、ひとつの空間を作ってる、そんな不思議な気持ちをこめて」ということで、この説明で「花のかたち」についてはものすごく納得がいきました(この文ははしょってますが)。曲の背景をうかがってから聴くとひとしお沁みます。

 アンコールは昭乃さんお一人でした。Keyの前に座って、「やってみたかった」とおっしゃった曲は、白鳥由里さんに提供された「Little Wing」でした。意外性のとどめです。とてもかわいらしい曲とキータッチで聞きほれました。

 満場の拍手の中、笑顔で退場される昭乃さん。お客さんも同じ笑顔で帰路に着かれた方が多かったのでは。私はといえば、「うん万円払って来た甲斐があったー!」と味も素っ気もない感想を抱いてましたです。しかもまた来週も昭乃さんに会える〜。




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