星と音楽の夕べ〜20世紀の最後に贈る惑星(ほし)の歌〜 谷山浩子編

00/12/09 五島プラネタリウム Open17:30 Start18:00 End19:15
出演:



曲目

  1. 風になれ
  2. うさぎ
  3. SORAMIMI
  4. やすらぎの指輪
  5. 海の時間
  6. MOON SONG
  7. ひとみの永遠



 私が人生の半分以上を谷山さんファンとして過ごすことになったきっかけ―――は薬のCM、なのですが、はまって抜けられなくなる原因となったのはプラネタリウムでした。自宅の近所に、小中学生は50円という良心入場料(最近はさすがに値上げしてますが)のプラネタリウムがありまして、そこで月末にレコード(だったのよ当時は!)コンサートを開催しておりまして。とある月、時間が空いたので見に行ったらば、谷山さんの特集。人工の星空や闇が、とても似つかわしく美しい世界。約一時間、舞い上がりながら墜落するという、世にも希な経験をいたしました。闇にはそれだけの力がが有ると認識した瞬間でございます。

 で。前置きが長くなりましたが。…五島プラネタリウム愛してますわ(閉館が惜しまれるったらもう)! 「20世紀の最後に送る惑星の歌」第2週目。プラネタリウムの星空をバックに、CDによる音楽を楽しむ企画です。1週目は新居昭乃さん、3週目が斎藤ネコさんで4週目がZABADAKという、どこかの誰かが柱に頭をがんがんぶつけて喜びたくなるようなラインナップ。谷山さんの特集が、満を持しての登場です。別名を「ノコネタリウム」。すでに企画名物になりつつある非常階段の入場待ち行列で見えていたように、五島プラネタリウムの客席はほぼ満席でした。名物解説員村松氏の声の案内を気分良くききながら、まずは日の入り。「風になれ」の旋律をバックに沈む太陽、一つまた一つとともる星、濃くなって行く闇。「うさぎ」へ至り、折から冬の星座の美しい季節、やがて全容を現す満天の星空は静かににぎやかでした。「うさぎ座」なんてのも解説してくださいました。

 プラネタリウムというのは疑似的な空間で、特に五プラの星は等級によって大きさが違っていたりして、見るからに映像とわかる夜空です。けれどそれも微笑ましさ、また同じ空間で同好の士と同じ曲を聞いているという心安さをもたらしてくれます。この日の選曲は特に、あまり偏りなくリラックスできるものが中心になっていて、音楽から星空の解説、また音楽へとつながるタイミングも自然で肩の力が抜けました。実は「SORAMIMI」から「やすらぎの指輪」あたりは船漕いでたって自己申告してもいいでしょうか〜 ^_^;) さすがに「海の時間」では起きましたが、それにしたって気持ち良かった…。

 冬、この季節のお楽しみといえば双子座流星群。ということで、「MOON SONG」では惜しみなく大量の流星がばらまかれました。月の曲なんですが ^_^;) 実際の空では星見の邪魔になる月も、プラネタリウムではおとなしくなります。夜明けよ来るな、と一心に念じても、そこは映像の流れ星なので効き目は薄いと思われ… ^_^;) やがてさわやかな歌声と共に、朝日が顔を覗かせました。段々明るくなっていくプラネタリウムで、周りの人たちの「もう終わりか〜」という空気までご一緒できる…というのは、音楽と夜空の相乗効果と言えましょうか。




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