谷山浩子 コンサート

01/03/03 広島ゲパントホール Open??:?? Start18:40 End21:00
出演:谷山浩子・石井AQ



曲目

  1. MOON SONG
  2. 鳥は鳥に
  3. 小さな魚
  4. 森へおいで
  5. まっくら森の歌
  6. 猫の森には帰れない
  7. 鏡よ鏡
  8. 水蜘蛛
  9. SORAMIMI
  10. ダイエット
  11. 雨になりたい
  12. カイの迷宮
  13. 月と恋人
  14. 会いたくて
  15. おやすみ

アンコール

  1. さよならのかわりに



 行きました広島。私が自発的にここに来る日が来ようとは…。方向音痴のくせに地図なしで勘で歩いたおかげで、開場時刻に間に合いませんでした。ぜっっっったい行きたくなかった平和公園に行っちゃったんですが、ゲバントホールは平和公園横の相生橋直近、橋の上から確認できる場所にあったので、まあ方向としては間違ってなかった…んですが。あう。

 ゲバントホールはビルの5階の小ホール、普段はクラシックなどの演奏会が多いとか。2階席も含めて300席ほどはほぼ満席だったようです。舞台後方上部に襞のついた白い垂れ幕あり(これが照明で大活躍)、シャンデリアあり、舞台袖に予備のピアノが2台あり(AQさん証言)、赤白黒を基調とした内装を背景に黒い服のおにーさんズの案内ありと、威厳と高級感漂う会場でした。前回「あなた最高ラッキーツアー」広島会場だった並木ジャンクションはとても歴史のあるライブハウスらしいホールなのだそうで、後に谷山さんがMCでいわく「並木ジャンクションからゲバントホールって、まるで北極から南極という感じ」。…どんなだ。

 谷山さんは青山円形FINALのCプロの青い服でご登場。最初の「MOON SONG」から声が安定した感じで一安心。最初のMCで並木ジャンクションの話をされて、「私の名前を連呼してくださってる〜」と嬉しかったです(違うけど!)。「月の後は鳥と魚の歌を」ということで、「鳥は鳥に」と「小さな魚」。最初の1曲目からAQさんが舞台に上がられていましたが、シンセとピアノだけのアレンジはシンプルでさらっとした感じでよかったです。この後も選曲のためかこの印象はあまり変わらず、「ああ和みに来たんだわ〜」とうっとりしました。

 ホール名の謎、「ゲバントってどういう意味だろう」の回答、「ドイツ語で旗のこと」だそうです。「確かにドイツの旗って感じですよね」(←「ゲバント」の語感が。ホールもですが)と、謎がひとつ解けた谷山さんは嬉しそうでした。ここで曲の紹介、「森にちなんだ曲を3曲」(「最近危ないしね、森さん(総理)も」と一言…一瞬の空白の後爆笑が…。「森へおいで」の前におっしゃらなくても)、ということで4曲目から6曲目のラインナップ。5曲目「まっくら森」のとき背景の幕に急角度にライトが当てられ、襞と芯の凹凸が作る影が冬の針葉樹のようでとてもきれいでした。転じて「猫の森」ではオレンジのライトが使われ、会場のスタッフの方が参加されているとのことでしたがとても合っていて素敵でした〜。

 ツアーですがこの日はリクエストがありました。条件は「誕生日の人」。当日の方がいらっしゃらなかったので2日または4日の人が3人当たりました。最初に指名された殿方のリクエスト、「もうひとりのアリスあたりから」。それでは範囲が広いということで、谷山さんより「テンポ早めと遅めどちらがいいですか?」「早めで」ということで「鏡よ鏡」決定。残るお二人はきっちりリクエスト、「水蜘蛛」で微妙にどよめきが走りました。AQさんは「鏡よ鏡」にちょっと参加、「水蜘蛛」は「見学してます」。谷山さんが照明の方に曲の説明をされるのはいつものことですが、これはどちらも説明しづらかったようです。とくに「鏡よ鏡」のことを「白雪姫の悪いお妃が鏡を見てる感じ」…よけいわかりません〜。でも照明の方はきっちり応じて臨機応変な照明を見せてくださいました。「水蜘蛛」では本当に会場中水没しているような青い照明で笑えましたです。途中で入る語りのような箇所で、ほんとに呪っているような「ほしいよ〜…」というお声が色っぽいなーと思ってたら、パン屋のマイケルくんのメロディとちょっと混ざってたそうです ^_^;)。「SORAMIMI」はAQさんも参加のよしきた! という演奏で、きらきら光る照明とともに面目躍如でした。「鏡よ鏡」は、自分で指定した音階を歌いながら後悔なさったそうです ^_^;)

 新譜からは2曲、「ダイエット」と「雨になりたい」。「ダイエット」は赤い照明で切実さアップ、あとで谷山さん曰く「昔のダンスホールとかキャバレーみたいな感じ」。今のキャバレーじゃないですね、ジャズ喫茶とかみたいな感じ? 「雨になりたい」は円形と同じアレンジだと思うんですが、ピアノがめりはりきいてる感じでした。

 このあとのMCでは主に写真のことと夜会のことが話題になっていました。NIKONの一眼レフカメラを選んだ理由は、カメラの存在感が好きだったからだそうです。プラスチックではなく、昔ながらの鉄っぽい重みがあるからということで、それさえクリアできていればオートマチックでも構わなかったとか。なんかわかります。でも「ほとんどピンぼけ、豪勢に手ぶれ」。「デザイナーの人はプロの写真を組み合わせるのに飽きていて、シロートの写真を組み合わせるのに創作意欲が湧いたらしい。写真もカッコ良く見えるんだからデザインの力ってすごい」(谷山さん談)。「この時代にこんなピンぼけの写真撮るの難しいよね」(AQさん談)。とおふたりはおっしゃってましたが、パンフの写真って面白かったですよ。この後夜会の話に突入、夜会を見て青山円形に来たお客さんに「相当無理してたんですね」とアンケートに書かれてしまったとか。「カツラかぶって付けまつげして、セットの組んである舞台に上がってリハーサルすると、女優よっ!(ポーズ付き)って感じで」と谷山さん談。おかげで2月のコンサートでは女優が抜けずにあがってしまったとか。

 結構長くMCされていたのですが、以降は比較的さくっと進行。「カイの迷宮」「月と恋人」「会いたくて」と、道や人生に迷ってる曲が続きました。「カイの迷宮」は、背景照明効果が本当に大理石や氷のようで、曲に良くマッチしていました。「月と恋人」、「会いたくて」は、間奏やラストがピアノ低音が響く派手なアレンジで、思わず足で拍をとりながら聞きました。

 ラストの曲は、FINALでも定番でした「おやすみ」です。これが最後ってほんとーにしみじみとしてしまって…。中盤以降、暗い中を下方から斜めに壁を切り裂くような照明で、「ああここって関東じゃないのね…」と的の外れた事を考えてました〜。でも早い拍子のアンコールはいつもと同じ。ラスト、「さよならのかわりに」をピアノメインに歌い上げて終了です。ああもう、うん万円かけて広島まで来た甲斐があったわ〜(って遠出する度に同じ事言ってるなあ私)。




[谷山浩子] [音楽のページ] [ことのはのもり]