田浦公民館50周年記念のコンサート。往復ハガキによる抽選方式(ただし横須賀市民優先)の、無料のコンサートでした。当初200人の予定だったところに750通も応募が来たため、急遽300人に増やしたそうです。私は立見席が当たったのですが、指定席に辞退者がいたため当日振りかえていただけて、前から6列目の好条件で見られました。…が、遅刻しましたので、ちょっと肩身が狭かった…。間に合う時間に家を出たのに、京急でわざわざ鈍行電車に乗ってしまった上、田浦に着いてから道に迷ったの〜。
田浦公民館の集会室は、学校の体育館を髣髴させました。板の床に広げた下敷き用縦長ゴムシートの上に椅子が並び、照明も特に変化なし。こういう101人は久しぶりだなと、「窓」の後のMCの合間にこそこそ入場しながら思いました。この日の谷山さんは、白いタートルネックの上に赤いカーディガン(?)、暗めの赤のロングスカートに白い靴という服装。白い舞台背景と赤い緞帳に合ってました。
谷山さんは横須賀は20年ぶりだそうです。客席からは「20年」と言う言葉でちょっとどよめきが起こっていました。谷山さんのファンの人だけではなく、「何かやってるからちょっと行ってみよう」という横須賀市民の人も多かろうということで、「とっつきやすい曲や代表曲を選んでみた」とのことです。「代表曲」という言葉のところで、谷山さんがちょっと照れていらっしゃいました ^_^;) 次の2曲は「20代の恋の歌」とのこと。「うさぎ」の話で、「ラジオで呼びかけて人探しをした女の子に本人から返信のはがきが来たが、住所が書いておらず、消印だけ判明。その消印から最寄り駅を探して5時間粘って相手を見つけた」というエピソードが紹介されて、何だか感心してしまいました。肝心の歌の方は、谷山さん緊張なさってるな〜という感じで ^_^;) ご本人も後のMCで、「初めの方では、歌っているとき客観的に自分を見ている自分がいて、あがっていてかわいそうだと思っていた。けれども歌い終わると、あがれる自分っていいかもしれないと思った」旨おっしゃっていました。
次は「みんなのうた」からということで「まっくら森の歌」。私の近くの席からは「やった!」という小さいお声が聞こえました。聞きたい曲が大当たりだったんでしょうね〜。私は「子守唄」と聞いた瞬間握りこぶしを作って喜びましたが ^_^;) このあたりから谷山さんも本領発揮され、お声にも伸びが感じられるようになりました。夜の歌2曲、しっとりと歌い上げます。
ここでリクエストコーナー。この日の人選はシンプルに、「手を上げた人」。勢いとアピール度と若さで勝負でした ^_^;) 「リクエストされたけど後でやる」という曲のほかにも、珍しくリクエストの取り直しがありました。まず一番後ろの席で手を上げた人が「DOOR」。舞台向かって右側前の方で手を振った人、「銀河通信」。舞台向かって左側帽子の女性(私のお隣でした)、「おはようございますの帽子屋さん」。ラストは客席から「小さいお子さんが手を上げてます」と呼びかけがあり(皆さんいい人だ…)、谷山さんの目に止まったお子さんがリクエスト。親御さんの意見も加えて ^_^;) 「トマトの森」でした。
ここで第一部終了。AQさんのご登場です。恒例の「ご当地もの帽子」、この日はドラえもんの乗ったモーターボートとカレーライス、あーんど胸にらーめん天使の人形でした。モーターボートは軍艦をイメージされたようです。横須賀ですからねえ…。カレーは「海軍カレー」らしいです。笑いを誘っていました。
で、ちょっとやっぱり、音響があんまり…という感じでした ^_^;) 私の座席は左寄りだったのですが、シンセの音がその左の壁に反響して、微妙に割れる感じに聞こえました。しっとり系の曲だと気になりました。で、「ひとりでお帰り」がもろにこれで…ちょっと残念ですうう(涙)。でもこれだと低音のきいた曲はもっと気になると思うのに、「会いたくて」とかは大丈夫でした。シンセと声のバランスが段々良くなっていく感じでした。
「ひとりでお帰り」のあとのMCでは、谷山さんの最近のはまりものの話で、三国志の話が出ました。で、NHKの中国語講座を半年聞ききったという谷山さん、AQさんの言葉と会場の拍手に後押しされて、中国語を披露してくださいました〜。「皆さんこんにちは、私は谷山浩子です」…を中国語で。私は中国語はまるっきりわかりませんが、さすがにそれらしい発音で、やっぱり音感がある人は語学もできるんだな〜なんぞと感心いたしました。あとはやっぱり、半年続けられるというのが、何より素晴らしいです ^_^;)
「さよならのかわりに」では、近くの席にいらした年配の方がかなり熱心に拍手なさっていました。客層は横須賀市民の方が大部分ということでしたが、老若男女取り混ぜていらしていて、それぞれで反応が違っていて興味深かったです。とっつきやすい曲、と冒頭で谷山さんがおっしゃっていた言葉が実感されました。ここから3曲続けて「かなり代表曲」と谷山さんが認める曲。照明のサポート全くなしで聞くのって実は珍しいかも、と思った「海の時間」はやはり大曲です。「約束」はうっかり、目を閉じたまま聞きました。声が切実な感じで格好良かったです〜。
横須賀という土地柄、かのテロ事件と無縁ではないと気遣う谷山さん。最後のMCでは少々しんみりした雰囲気となりましたが、「それとは関係なく」ということで ^_^;) 終わりの曲は「月見て跳ねる」。最後にだだだん! と終わるところでは、会場の音割れが既に立派な効果音でした ^_^;) 迫力あふれる演奏でよかったです〜。
横須賀は首都圏ですが、普段あまりコンサートに行かれない風情の方がかなりいらして、101人の原点を見るような気分で参加することができました。遅刻して着いたとき受付にいらした方が、「もういいかな」という感じで嬉々として席を立たれ、私の後から入場されたのが特に印象に残っています。田浦にファンの方がいらしたおかげの企画なんでしょうかやっぱり。ぜひまたやってほしいと思います。次は100周年でしょうかしら ^_^;)