京都市右京ふれあい文化会館文化事業 谷山浩子 CONCERT

01/10/05 右京ふれあい文化会館 Open18:00 Start18:30 End20:30
出演:谷山浩子・石井AQ



曲目

  1. うさぎ
  2. MAY
  3. まっくら森の歌
  4. 子守歌
  5. ニャコとニャンピ
  6. 猫のみた夢
  7. あたしの恋人
  8. テングサの歌
  9. ひとりでお帰り
  10. 会いたくて
  11. さよならのかわりに
  12. カントリーガール
  13. 海の時間
  14. 約束
  15. 月見て跳ねる

アンコール

  1. 小さな魚



 関東から有給とって行って参りました。右京ふれあい文化会館は、このコンサートの直前、9月中旬にオープンしたばかりの新しいホールです。花園駅から歩いて5分ほど、周りをぐるりと小さな川が囲んで、自動車どおりが多い割に静かな印象の立地条件。ふと視線をめぐらすと、なぜか敷地内と思しき場所にお墓があってびっくりしました。建物自体も円柱形で、ロビーやホールはこの円の曲線を生かした形で設計されています。ロビーにはこの付近の遺跡で発掘された土器や住居跡の写真が展示され、京都ならではという感じでした。

 肝心のホールですが、音響がとてもよかったです。「ふれあい」という名前の通り、あまり大きくないホールで(座席が20列くらいかな?)、前後左右から音が反響する感じがします。ノック式のボールペンを持参して行ったところ、このノックの音すら響きました。谷山さんはこの日、淡いオレンジのカーディガンに白黒のインナーというお召し物。1曲目の「窓」で、ピアノと歌声がきれいに天井に反響して、耳にとても心地よく感じました。

 コンサートのタイトルが「文化事業」。谷山さんも「文化事業だったんですね〜」とおっしゃっていましたが、音響と寒色系の照明ワークのためか、普段のホールコンサートよりちょっとだけ固めの雰囲気でした。谷山さんは京都は4年ぶりだそうです。「濃いリスナーで無い人にも親切な、閉じた世界ではない選曲」というラインナップ。リクエストコーナー以外は全て先週の田浦101人と同じなのですが、「同じ曲でも音響次第で印象が違う」と認識することとなりました。

 お声の調子もよさそうで、「うさぎ」から「MAY」へと、照明もピンクから青へとさわやかな感じでした。「MAY」は谷山さんが18才の時の初恋の歌だという話が披露されました。続いてマイナー「の」曲(マイナー「な」ではなく!)として、「まっくら森の歌」。背景に暗幕が下ろされて、本当にまっくらになる中、シンプルなピアノが引き立ちます。続けて「子守唄」、これも暗めの照明でしたが、ラストでほんのりと緑色がともってとてもきれいでした。

 続いてリクエストコーナー。今日誕生日の人と、「ふれあい」「右京」「会館」に50音順で名前が近い人。「右京」に近かった人のリクエストを聞いて、谷山さんのお顔が一瞬凍りました。客席からもどよめきが。「あたしの恋人」。「ほんとに聞きたいですか?」と念を押されたお気持ちはなんとなくわかりますが ^_^;) 全員からリクエストを取り終わって、ピアノの前で歌詞カードを見ながら谷山さん曰く、「落ちて来たけど死ななかったんだからいいか」。テロの余韻冷め遣らぬ時期です。「穀物の雨が降る」とか大惨事シリーズとか、壊れたり落ちたり息絶えたりという歌は多いので、気を使うと選ぶのが大変そう ^_^;)

 テングサはやっぱり皆さん楽しそうでした。掛け声をかけるように促した谷山さん、MCで「いきなり叫ぶと恥ずかしいでしょう。手拍子やってもらえばよかった」とのことでした。ここでAQさんが登場。ご当地仕様帽子は「松茸」と「花園」(ミニ花束)でした。かわいらしかった ^_^;) と思います。シンセも加わると、音が天井から跳ね返ってさらに床で反射しているようでした。「ひとりでお帰り」は、先月出たベスト版に入っていないため、AQさん「Memoriesには入ってます」。谷山さん「銀の記憶にも。それがオリジナルですが」と宣伝。

 「会いたくて」「さよならのかわりに」に続いたMCでは、三国志のお話がありました。ブームが続いておられます。さらに中国語ブームにも言及されまして、前回田浦より長い挨拶を聞かせてくださいました〜。日々進歩です。すごいです。昨日ホテルで練習なさったとか ^_^;) この後は、「3曲代表曲をやります。またかと思わないでね」、思いませんとも。どれも好きです。

 「金曜の夜にこのコンサートを選んでくれてありがとう」という挨拶のあと、最後は「月見て跳ねる」。「情熱的な恋の歌です」とのことですが、言われてみるとそうかな〜、という感じです。私はこの歌、美少女が月(というか月読)に片思いしてるという、なんだかおかしなイメージで聞いてしまうのです ^_^;) 「長くコンサートをしていないと選曲のカンが鈍るみたいで、この曲が最後で良いのかな」という谷山さん。オールリクエストに行きまくった身としては、これは締めにぴったりだと信じて疑いません ^_^;)

 舞台袖に引かれた谷山さんを追って、割れんばかりのアンコールの手拍子。再登場された谷山さん、「拍手が響いて、カーネギーホールのよう」と嬉しそうです。最後の曲は、「幸せな人もそうじゃない人も、前向きになれる曲をやります」と「小さな魚」。疲れた心と体に染み渡りました〜。




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