谷山浩子 ミニ・コンサート

02/05/30 銀座山野楽器本店イベントスペースJam Spot Open18:05 Start18:35 End19:35
出演:谷山浩子(Pf,Vo)、石井AQ(pianica)



曲目

  1. 星より遠い
  2. ゆりかごの歌
  3. 学びの雨
  4. 洗濯かご
  5. ウミガメスープ



 「翼」発売記念イベントコンサート。CDを買った人のみ無料で招待券がもらえました。銀座山野楽器イベントスペースの座席数は110、お客さんは立ち見の人も含めて140人から150人くらいでした。入場時にこれから作成するCDに関してのアンケートが配られ、「企画盤ならどんなものが良いか」「もし特典がつくなら何が良いか」などの質問があり、どこまで反映されるかはわかりませんが活動に期待大です。

 約1時間と短いながら、トークを含めファンサービスたっぷりの構成です。まず司会進行の山野職員・佐田さんが短いご挨拶。そのあとで谷山さんと、スペシャルゲストのAQさんが登場されました。谷山さんはアイボリーのスーツの上下で、わりにかっちりした感じ。AQさんはベレー帽に紺のトレーナー(?)で、いつもよりおとなしめの服でした。

 最初のトークは山野楽器についての話と、新譜「翼」について。「聞きどころは?」と問われて「全曲ですね」と谷山さん。曲順にはかなり困って、派手なのを1曲目に配置。「前方後円墳(AQさん命名)」の、前半メジャー後半マイナーな構成にしたそうです。かたつむりはどこに置くか困ったとのこと。そらそーでしょうねえ…。ともあれCDも無事に世に出て、今は幻想図書館で頭が一杯だとか。

 この日1曲目、AQさんの担当楽器はピアニカ。珍しくカラオケの伴奏で「星より遠い」。少年の切ない恋の歌シリーズで、つづいては翼の中核をなす曲2つが入ります。アルバムでは本当は、ゆりかごの次に学びの雨を入れたかったそうでこの日はそのとおりの順での演奏でした。カラオケはここまで。続いては洗濯かご。これは最初のトークで、AQさんが「レコーディング前はもっと明るい歌かと思ってた」とおっしゃいました。言葉の印象からすると確かにそうですね。谷山さんはグリムのイメージで作られたそうで、突拍子のないものがぽんと出てくるようなもの、と。なるほど。「六畳間は狭くない!」という突込み(確かに)を各方面からいただいたという話で笑いを取っておられました。

 ラストは「最後らしいぱっとした歌を選んできました」ということで。…それはものすごく間違いがあると! 心で突っ込みを入れつつ、「みんなで歌える」ということでコーラス部分の練習。…男性が大部分だと何かの呪文のようだ。しかしユニークというかなんと言うか…。アリスの訳の矢川さんも気に入って何度も聞いているとはがきをくださったとのこと。「ウミガメ風味」は、いくつかあるうちの3つの訳でそれぞれ「ウミガメもどき」「まがいウミガメ」「ウミガメ風」と訳されていて、谷山さんは最後のをヒントに造語されたそうです。

 谷山さんと一緒に声を合わせて歌いました〜。すごく上手に出来たと思いますが、「みんなで歌っても楽しそうに聞こえない」…ごもっとも〜。かえってみんなで歌うと妖しげな集会チックで怖いですね ^_^;) ラストはプレゼントコーナー。サイン入りポスター10枚に、じゃんけん大会も気合が入ります。他「翼にちなんだグッズ」で、アリスのイメージで本と、傘、るるぶ、洗濯籠、双眼鏡、ハタキ、東京タワーの置物、手羽先のワンドリンク券、ぜんまい仕掛けの猫、亀ゼリー。どれが何かあててみよう! 最後にじゃんけんで一番負けた人に「裏じゃんけんクィーン」という称号を奉って、お楽しみ会はつつがなく幕を閉じたのでした。

 (2002/5/31)この感想文を書いているさなか、「ウミガメスープ」の訳者である矢川澄子さんの訃報に接しました。ご冥福をお祈りします。




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