谷山浩子 猫森集会 Bプログラム1日目

02/11/03 新宿スペースゼロ Open18:30 Start19:00 End21:10
出演:谷山浩子(Vo,Pf), 石井AQ(Syn), バカボン鈴木(G)



曲目

  1. おやすみ
  2. あやつり人形
  3. おもちゃ
  4. DOLL HOUSE
  5. 人形の家
  6. キャンディーヌ
  7. ひとりでお帰り
  8. 悪魔の絵本の歌
  9. 楽園のリンゴ売り
  10. たんぽぽ食べて
  11. パジャマの樹
  12. わたしは淋しい水でできてる
  13. 真夜中の太陽
  14. 裸足のきみを僕が知ってる
  15. 七角錐の少女

アンコール

  1. 小さな魚



 Bプログラム1日目。日曜日のためか、昨日に引き続いてほぼ満席のようです。谷山さんはドラえもん色のセーターに、同系色の花と格子の縞のフレアースカート、黒い靴というお姿でご登場されました。のっけから「おやすみ」、コンサートがいきなり終わってしまうかのような幕開けです ^_^;) AQさんがご登場され、続く曲のテーマは「人形」。間を20年置いて作られた曲なのに、テーマが全く同じなんだそうです。実はどちらも私はちょっと苦手な曲だったり ^_^;) どうも誰かの手のひらの上で踊らされてる状態というのが居たたまれないみたいです。「おもちゃ」の照明は月(今日は壁に投影)とステンドグラス風の組み合わせで見ていて飽きませんでした。

 ゲストのバカボン鈴木さん登場。この日はAQさんが赤いベレー帽に黒系のジャケット・赤いズボンと言うちょっと奇天烈な取り合わせのご衣裳で、鈴木さんがまた黒いサングラスに赤いシャツの上から黒いベスト、黒いズボンと言う闇に浮かぶご衣裳…示し合わされたと思いますが、お二人とも谷山さんの真っ青と対照的でした。「服の趣味が似てる」とおっしゃってましたが、偶然そろったとしたら恐ろしいくらい似てます。さらに人形特集が継続。まとめて聞くと「ああこんなにあったのかー」という感じです。「DOLL HOUSE」と「人形の家」は全く同じタイトル、といわれて初めて気が付きました。受ける印象がまるっきり違うからわかりませんでした〜。「人形の家」、鈴木さん来ましたね。やっぱりこの曲は低音ががしがし響くのが素敵です。「キャンディーヌ」がなぜ人形なのかと言う説明がこの後ありました。3年前のコンサートツアーに行った人でないとわからないですね。演劇で使われたお人形の名前です。

 「巻頭グラビアソングが終わりました」と谷山さん…グラビアって言うような選曲ですか ^_^;) 続けて「励ましソング」、「一人でお帰り」は感覚的に励ましソングじゃないのですが、一人で浸るには良い曲ですしみじみ。と、ここで谷山さんが「二人で話しててください」とおっしゃって中座されました…え!? 残されたお二人はちょっと呆然としたご様子、予定外のようです。お手洗いかしら、と思ってましたが、ご本人のサイトのご説明では衣装のトラブルとのこと。

 続くコーナーのテーマは「夢」。ご自分の見た夢をモチーフにしたものだそうで、共通点は「邪悪なこと」だそうです。「悪魔の絵本」はともかく、「仇」は感覚的に邪悪じゃない(ああ上と同じような事を書いている)ということは、私の感覚は谷山さんとずれてるんでしょう…まあ感覚なんて個々のもんだし ^_^;) 「仇」はどうしてこう演奏する楽器と歌が曲と戦ってるように聞こえるのか。ベース迫力でした。このあと「悪魔の絵本」の夢具体的な話を谷山さんがちょっとしてくださいました。大学の前で悪魔が絵本を売っていたのですが、谷山さんは悪魔よけの帽子を被っていたので売りつけられずにすんだとか。なんかメルヘンですね。

 谷山さんと鈴木さんは昭和31年生まれで同い年だそうです。谷山さんはデビュー当時「15歳のセーラー服のシンガーソングライター」と呼ばれていた(間違っちゃいないが…)そうで爆笑。鈴木さんはその当時、仏教高校で仏像を彫っていらしたそうで ^_^;) 谷山さんに対しては、「物心ついたときには歌ってた」という印象がおありだそうです。キャリア長くていらっしゃいますものね。

 続くセレクトは「変な植物のコーナー」。曲目聞いてしみじみ、冒頭で言われたとおり今日は全編ヘビーなんだわ〜と思いました。否が応にもベースが欲しい曲というのはありますが、外さないと言うか意外で面白かったと言うか。「パジャマの樹」ってかわいらしい曲だと思ってましたが、もしかして追われる怖い歌だったりするのかしら…。MCをはさんで、幻想図書館2で人気のあった曲。「あのじいさんのテーマにしては美しい」と谷山さんがご自分でおっしゃいました、ウミガメ風味の海岸のテーマソング。メロディラインが絶品〜。CDに加えられる日が楽しみです。

 ここで励ましソングその2。どちらもどん底で一生懸命悩んでる人がテーマだと思います。どっちも大好きです〜。それにしても本当に、重い上に幻想的な曲が多いと思いましたが、本編の締めが七角錐とはすごい。これまた好きな曲です。低音ずしずし系の重い曲を、こんなにまとめて生で聞けて良いのかしら〜。すごく幸せでした。

 アンケートでも書かれていましたが、アンコールの「小さな魚」がこれほどさわやかに聞こえるコンサートもそうそうないでしょうね。魚を捕まえようと網もって待ち構えているお子様も漁師もかいくぐって、海まで楽にたどりつけそう。




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