今年のお祭りも最終日。客席は満席です。前日のアンケートを早起きして読んで、期待感に胸を躍らせつつ開演を待ちました。最初から「子守唄」で、これはBプロの「おやすみ」で感じた「いきなり終わってるコンサート」を踏襲している印象でした。でもこういう出だしだと一気に引き込まれて気分が良いです。
AQさんがご登場されて「銀河通信」と「森へおいで」。「森へおいで」は何度聞いてもイントロから出だしの歌詞へ連なる部分がくらくらきちゃってもう。おまけに中盤から、スペースゼロ名物の満月の映像がゆっくりと客席後方やステージ上を滑っていって、とても美しくて浸れました。
クラリネットの十亀さんご登場。前日のアンケートでは名前の読み間違えが多かったそうで、谷山さんが名前を一音ずつ区切ってご紹介されていました。でもなかなかない苗字は、ぱっと聞いてヘンな風に変換される宿命がありますね ^_^;) 今日は透明感のあるステージです、と谷山さん。私はあまり意識してクラリネットの音を聞いたことがなかったので、そのあたりも楽しみのひとつです。期待を裏切らずと申しますか、続く「猫の歌」コーナーでは、早速シンプルで澄んだ音色を披露してくださいました。
おそらく十亀さんは、ご自分のお名前の話を各方面で聞かれたご経験がおありだと思います ^_^;) もともとは「そがめ」だったのをおじい様が現在の「とがめ」に変更されたのだとか。絶対一度で読んでもらえないので業を煮やされたのでしょうねおじい様…。あとは「ひさし」と言う読みで「寿司」とつける予定だったのが、「すし」と読めるのに出生届を出す直前に気づいて急遽変更されたそうです。それはそれで面白そうですが、もし自分がこの名前だったら…いやかな。いやだな。名前変更してもらってよかったですね十亀さん。続く曲は特にテーマはなかったようです。「SORAMIMI」の主旋律のクラリネットがすごく綺麗でした。管楽器特有の柔らかさがよく似合う曲です。
続きましてはコーナー名「色」、照明さんに優しいコーナー。タイトル名をおっしゃった時客席からちょっと笑いが漏れましたが、演奏中の照明には青はあまり使われてませんでしたね ^_^;) 照明さん素敵。「青い鳥」ではまた月の映像が浮かび上がって美しかったです。多用すると陳腐になるような気もしますが、思いがけないところでぽっと使われるとうっとりします。
続きましてはまたしても色シリーズ、照明さんに挑戦コーナー。どっちも暗闇の歌ですね! 今度こそ客席はどよめいて爆笑していましたが、照明さん挑戦を受けてたたれました。どちらも客席は暗闇で、白色スポット照明と小さな照明(譜面台ではないです。何て言うんでしょう)を駆使されて違う効果を出されていました。まっくら森の時なんて、あの美しいメロディが奏でられる中、闇にお三方がぽわっと浮かび上がるような光景にため息が出ました。視野に色が少ないと、音楽がひとしお身にしみる感じがします。「闇に走れば」はスポットの効果で会場が回るような印象があって美しかった。
ここからは「いやな歌シリーズ」、もとい、「都会の夜を歩く歌シリーズ」です。透明感…うむむ透明感。さわやかだろうと闇にはまっていようと、透明と言いはることは可能! と言う実例でしょうかやはり ^_^;) 「ガラスの巨人」の包むようなクラリネットの音色の中、光の柱のように林立するスポットライトが恐ろしく綺麗でした。私はうっかり目を閉じて音楽を聞いてしまうことが多いのですが、これからは改めようと思ったことでございますー。
「学びの雨」、「海の時間」と、ラストは大曲が続きました。「海の時間」でふっと音が切れたところがありまして、演出かな? と思ったのですが、アンコールの説明ではトラブルだったそうです。こういうアクシデントも結構楽しいといってしまったら、演奏されてる方には失礼なのは承知の上ですが ^_^;)
最終日は客席の皆様もねばります。「僕は帰る〜」で綺麗にまとまり、私は必死でアンケート用紙に向かっておりましたが、拍手はまるで途切れず。終わりの音楽が流れていましたし、席を立たれる方もいる…が、ここで客電が落ちました。やりましたダブルアンコールです! ラストは「あかり」。おまけをもらえたお得な気分で帰路につきました。谷山さんAQさんお疲れ様でした〜。