谷山浩子 猫森集会 Cプログラム1日目

03/10/07 新宿スペースゼロ Open18:30 Start19:10 End21:15
出演:谷山浩子(Vo,Pf), 石井AQ(Syn), 斎藤ネコ(Vi)



曲目

  1. かくれんぼするエコー
  2. 恋人
  3. 冬の果実
  4. パステル・ウェザー
  5. 恋するニワトリ
  6. 夜のブランコ
  7. 花時計
  8. サーカス
  9. 星のマリオネット
  10. ただ風のために
  11. 沙羅双樹

アンコール

  1. 手品師の心臓



 昨年に引き続き体調不良で迎えたオールリクエスト。去年は立派に風邪でしたが、今年は胃痛と貧血。これはもう遠足前の幼稚園児がはしゃぎすぎで体調崩すのと同じ現象ですね! でも本当に顔色が悪かったらしく、客先から引き上げるのは楽でした。ゆっくり休みますーと言いながら退社して、途中何度か座り込みそうになりましたが、多分会場に着いたときは、顔色戻ってたんじゃないかしら。

 客電が落ちると、拍手の中谷山さんがご登場。いつもなら四方に一礼してすぐピアノの前に着座されますが、この日はまずオールリクエストの内容説明から始まりました。一見さんや適当に日を選んで来たライブ初参加の人には度肝を抜かれる企画です。1曲目は谷山さんの選曲で「かくれんぼするエコー」。「歌うとヘンな歌です。今まで1回もリクエストされたことも、好きだと書かれたこともありません」とちょっと寂しそう。確かに積極的に好きですーと言われる歌ではないと思いますが、異論のある方は必ずおられると思います(後日谷山さんのサイトを拝見したらいらしたようです)。ちょこっとミスタッチ ^_^;) のあった1曲目の後でゲスト様のご登場。お二人ともなんだかすでに吹っ切れたようなお顔でいらしたのは気のせいかしら。

 リクエストのルール説明で、谷山さんは「リクエスト権をもらえてもリクエストしたくない人はパスできます。その場合権利は右隣の人に移ります。その人もパスならずーっと右に移動していって、右端まで言ったら後ろに言って今度は左…」などとおっしゃっていましたが、AQさんから冷静に「オールリクエストにきてるお客さんなんですよ」と突っ込みが入っていました。本格的にリクエスト採取開始。まずは「本日お誕生日の人」。3名様が挙手されて順当に当選されました。お誕生日おめでとうございました〜。相模原のさかもとさん「恋人」、銚子市のまつもとさん「冬の果実」、横浜のおおたにさん「パステルウェザー」です。谷山さんが音響さんと照明さんに曲を説明されて曰く、順に「わりと広々していて、晴れています。孤独な感じで、空の向こうに好きな人がいる」「心に傷を負った少年の暗くて激しい感じの歌です」「…窓を開ければピンクの日差し」。これで対処できたら誉めますわ。恋人も冬の果実もレアな曲ですが、恋人のほうは譜面がありました。でものっけからオールリクエスト名物ネコさんの名人芸が…! ありがとうありがとうリクエストされた方! パステルウェザーは譜面どおりだとやりづらいようで一度中断。これまた珍しいですね。半音あげて再開、今度は最後までたどりつきました。

 続けては座席抽選。この日入り口で回収された入場チケットの半券を入れた箱から、谷山さんがランダムに選びます。結果、イープラスのチケットで座席9-12の柏のつださん「恋するニワトリ」、ぴあのチケットで座席8-10の練馬のみずきさん「夜のブランコ」。おおまっとうな曲(譜面が確実にありそう、という意味で)だ、と感心しました。説明は順に、「ニワトリが風見鶏に恋をするかわいい歌」「不審な人物が待っているシリーズ」シリーズですか。色々ありそうですね〜。もちろんどちらの曲も譜面があり、「心得た合点承知!」という印象の演奏。照明さんのほうもヤマが当たられたと見えて、きちんとサビごとに切り替えられていました。 続けては秋が似合う人を探すコーナー。私は珍しく6項目合いました。当選は8項目の群馬のしむら(にしむら?)さん。リクエストは「花時計」、「ほわほわした感じで、少女が大人になっていくイメージ」と谷山さん。パステルウェザー以降、ピアノ一本で演奏可能な綺麗な印象の曲が続きます。しかしやっぱり中断 ^_^;) 谷山さんが繰り返し記号を見落とされていたとか。リハつきのライブを見ている気分になってきました ^_^;)

 続いては谷山さんシンクロクイズ。昨年の常識クイズ系かと思ったのですが、「それだと知識のある人ばかりになってしまいますので、今年は常識のない人にもチャンスを、と思いまして」ということで「三択のうち、私がどれを選んだかを当ててください」―――谷山さんにもっとも近い感性の方が当たるか、もしくは谷山さんを理解している方が当たるか、さあどっちだ! 私は残念ながら3問目で外しました(中耳炎のウサギをえらんじゃったよう)。7問目まで生き残られたのは飯能市のこばやしさん。谷山さんに「生き別れのお姉さん」と呼ばれておられました。選曲はサーカス。なんだかほんとに、似た傾向(私の中ではですね)の曲が続くなあ。曲の説明は「真夜中の歌です。女の子が一人の部屋で妄想を繰り広げている」谷山さんもうちょっとおっしゃりようってものが… ^_^;) 曲のキーを聞いてネコさんが悲鳴あげていらっしゃいました。難しい曲なんですね。

 最後は全員じゃんけん。最初に「あいこは駄目」というルールではじめたところ、一番最後で勝者なし・あいこが1名様だけという状況になってしまいました。仕切りなおして、こんどはあいこOKで一からやり直し。勝ち残ったのはお二人。世田谷のおざきさんが「DOLL HOUSE」をリクエスト、なさいましたが駄目だしが出て「星のマリオネット」。杉並区のかしわさんが「ただ風のために」。「星のマリオネットは、星空の下を一人で歩いていて、いつか浮かんでしまう歌。ただ風〜は知ってますよね」ということで、これも演奏ばっちりでした。これでリクエストラストですが、最後まで外さないラインナップでした。こんなに似た傾向の曲が集まるのも珍しい感じです。

 ネコさんはここしばらく、谷山さんのステージはオールリクエストでしか来ていないとのことで、「いつかちゃんと構成して練習したコンサートで出来るといいね」としみじみ。谷山さんも同意しておられました。私もそれはぜひ聞いてみたいと思います〜。オールリクエストへの参加ももちろん継続していただきたいですが。本編最後は「沙羅双樹」。落ち着いたー、という表情で演奏されているお三方がかわいかったです。

 最後はネコカルと谷山さん共通のファンの方には待望の曲でした。白状しますが、私は今日までこれがネコカルへの提供曲だと知らなかった…。いや人に提供するたぐいの曲に聞こえないんですもん。「手品師の心臓」、ネコカル「フレンドリーゲーム」所収(在庫なしとか、残念)。谷山さんは当初インスト曲だと思っていなくて、歌詞を付けて提供されたそうです。アンコールで歌うと変な感じがするとおっしゃってましたが、なんの、まだ明日と言う日があるんですからいくらでも(ふふふ)。最後にこれで終わると、淡々としたラインナップの本編との対比がすごくて、帰りの電車の中では頭の中をエンドレスで曲がめぐってました…。修行が足りませんわね。




[谷山浩子] [音楽のページ] [ことのはのもり]