谷山浩子 ソロライブツアー

04/02/28 京都 アートコンプレックス1928 Open18:30 Start19:00 End21:15
出演:谷山浩子(Vo, Pf)



曲目

  1. 花時計
  2. 青色帽子ツアー
  3. 休暇旅行
  4. 風のたてがみ
  5. 岸を離れる日
  6. かくれんぼするエコー
  7. うさぎ
  8. DESERT MOON
  9. 風の子供
  10. 意味なしアリス
  11. きみはたんぽぽ
  12. ボクハ・キミガ・スキ
  13. ポンピイ・クラウンの片想い
  14. 星より遠い
  15. ひとりでお帰り

アンコール

  1. 僕は帰る きっと帰る

アンコール2

  1. カントリーガール



 昨年に引き続き2度目の参加となりましたソロライブツアーイン京都。今回は一人で京都へ…とはいえ客席には知っているお顔がたくさん。土曜日ということもあり、他県から遠征された方も多かったようです。

 予定時刻どおりにスタート。谷山さんは灰茶のまだらのハイネックセーターにペンダント、黒いプリーツスカートと黒い平底の靴と言ういでたちでした。1曲目は「花時計」。このツアーでは選曲は当日行っているそうなのですが、この曲の選曲の理由は「鼻かぜをひいているから」だそうで…。導入にもってこいの歌だと感心しながら聞いていた私の立場は。

 続いて2曲は旅の歌。京都と言えば修学旅行だからだそうです。鼻かぜときいて少し心配でしたが、「青色〜」も「休暇旅行」も高音が綺麗に響いていて一安心。ホールが漆喰(と思われる)の白い石の壁で、天井もビルの中にしては高めでかどが少ないので、音響も良いです。「休暇旅行」の照明が抑え目の茶色から段々青へ変わっていくのが曲によく合っていました。「休暇旅行」はご本人にとって「三大綺麗なメロディの曲」に入るのだそうですが、あんまりリクエストが来ないと少々お寂しげでした。歌詞のわかりにくさが原因かとのことですが、いや、わかりにくい歌詞でも好きなものは好きですよー。単にリクエストのタイミングがつかみにくい歌なんではないかと思います。

 続いては京都旅行を意識して…とのことですが、無理がありますわ谷山さん。確かにどちらも旅立ちの歌ではありますが。「風のたてがみは、目がさめたら何もなく、これから旅が始まる。…で、まず清水にでも行こうかと」…なぜに清水。意思決定の代名詞だから? 「岸を離れる日は、…鴨川の岸ということで」…こじこじつけつけ。こんな綺麗な曲で笑いを取ってどうなさるんですか〜。

 続きまして条件リクエスト。まずはお誕生日の日の方、これは順当に2名様。29歳になられた男性(うさぎ)と、もう一方女性(デザートムーン)のほうには年齢を聞かれませんでした ^_^;) あとは「京都」に名前が近い方。まず当たった「きよかわ」さんは、「僕は帰る〜」をリクエストされたのですが、曲順表からおわかりのとおり「…最後までいてください」ということでパス。「きたじま」さんは「かくれんぼするエコー」、リクエストが出ない! と以前コンサートでおっしゃっていましたが、難しい曲みたいですね。「きはら」さんは「風の子供」。照明さんへの曲説明は下のような感じで。
 かくれんぼするエコー:日差しがぎらぎらしている。ライオンになって何千年もきみを探しつづけているけれどどこにもいなくて、こだまだけ返る。
 うさぎ:ストーカーの歌ではありません。夕方から夜にかけて、ずっと待っている女の子。
 デザートムーン:月の歌で、すぐ夜になる。明るい月。
 風の子供:楽しそうな風の子供。
 …先に照明さんに、曲を試聴していただいておくことをおすすめしたいですが ^_^;) 「エコー」の照明は何か吹っ切れた感じで、多色使いつつなんでもアリと言う感じで秀逸でした。

 ここから第2部です。まず「宇宙の子供」コーナーから。このアルバムはとてもお気に入りと言う谷山さん。「大きな波の頂点で作れた、これまでで一番納得のいくアルバム」なのだそうです。で、今日の選曲は「どちらかといえばヘンな歌。京都だから大丈夫かなって」…なぜでしょう ^_^;) もしかしたら関西方面の方の感想から受けの良かった曲をチョイスしたのかな? 曲目発表でも大拍手が起こっていましたし。ピアノソロだと大変な曲ばかりですが、谷山さんもノリノリで楽しそうでした。余談ながら「卵」は、精神科のお医者さんに「引きこもりの人の心情がよく出ている」と誉められて複雑だったそうです ^_^;) 「きみはたんぽぽ」は「裏SORAMIMI」と呼ばれているそうです。確かに同じ状況を、点対称の立場から歌っている曲ですね。

 ここで谷山さんの恋愛論コーナー。「ラブソング、恋愛ものはとても人気の在るジャンルです。ですが恋愛と言うのは脳内ホルモンの中毒ですから、…シャブ中?」場内爆笑でしたが、ちょっとびっくりする理論です ^_^;) 「なので擬似恋愛でブラウン管に頼る。…そうやって人間の感情を物質に還元するのは間違いですよね」って、なんか続けてのラブソングの雰囲気を壊してるんですけど ^_^;) 「ほ」がつく切ない恋の歌、けれどもMCをひきずらない演奏でございました。当たり前か〜。

 続けて「僕は〜」が来るのかな、と思ってましたら「ひとりで、寂しく」…ということで「ひとりでお帰り」。こういうイベントに一人で来た人のため、ということで私のための歌だわ〜と堪能させていただきました。アンコールは音が響いて拍手の音が万雷。谷山さんも気分よさそう。で、ここで「きよかわ」さんに再度リクエスト。「リクエストは」と促されて、きよかわさん「違うのでもいいですか」…ナイス! ナイスですきよかわさん! 言いたくなる気持ちもわかりますわ〜。でも順当に、「僕は帰るきっと帰る」になりました。

 拍手が鳴り止まずダブルアンコール。せっかくだからみんなで歌いましょうと言うことになり、最初の候補は「鳥は鳥に」。ほかにかつて合唱したことがある歌で「王国」と言う案もでましたが、当然ながら流れまして、会場から最初に声が飛んだ「カントリーガール」と「鳥は鳥に」で多数決。結局カントリーガールが勝ちました。一度サビだけリハーサルして始めましたが、中途半端に手拍子が入ってしまったり、出だしから歌っている人が多数いたりで中断。私はこの歌に手拍子があるのはいやなのですが、他にもそうした方はいると見えて(歌いながら手拍子できない私みたいな人間…)、再度多数決の結果手拍子なし、歌いたい人は全部歌ってよし、となりました。「歌だけのほうが良かった人もいるかもしれませんが、ここは本来なかったはずなので我慢してくださいね」という谷山さんのお言葉。でも4番まで綺麗に合唱になっていました。

 谷山さんのコンサートは、直接にはリクエスト、間接ではアンケートと言う形で客も参加しているのですが、今回のように合唱はあまりないので貴重な体験でした。一人で帰ってもほくほくしていて寂しくないし ^_^;)




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