雪がぼたぼた降る郡山に、日帰りで行ってきました。開場前に猪苗代湖まで足を伸ばしてきましたが、吹雪いていて寒かったです…。富や蔵は、造り酒屋さんの蔵をライブハウスとして転用したものだそうで、微妙に薄暗くて「隠れ家」と言った雰囲気。個人的に落ち着く印象でしたが、後ろのほうでは柱などもあって視界がつらそうな感じでした。入場は整理番号順で、夕闇迫る雪天の中で整列。入り口付近まで近づいて、暖房の熱気が漂ってくるのがとっても愛しかった…。係員さんも皆さん背広姿で、防寒具なしで大変そうでした。
灰茶のハイネックセーター、黒いプリーツスカートと黒の平底靴。多分以前にもどこかのコンサートで着ていらした服だと思います。いつもどおり一礼の後すぐピアノの前に座り、まずは「窓」。雰囲気が会場の薄暗さにマッチしていてすごく良かったです(誉め言葉に聞こえないな…)。郡山は初めてかと首をかしげている谷山さんに、客席から「25年前に大学の学園祭に来てます」と声が飛んでいました。今回の会場は音がよく反響して楽しいとのこと。続いては雪が降っていて寒いので雪の歌。「イーハトーヴの魔法の歌」は、「大雑把に言えばこのへん」とのことで笑いを取っておられました ^_^;)
ピアノと声が重なって反響していて良い感じです。暖房でほわほわしていて、でも足元は微妙に寒くて、ちょっとボーっとしながら聞きました(もったいない)。やっぱりこの会場は薄暗いとか幻想的とかいうラベルを貼られる曲が合うようです。谷山さんはお酒は飲めない…というより飲むと後が大変なタイプでいらっしゃるようですが、若い頃(「じゅうはち…はたちくらい」とご本人申告)は見栄はって飲んでいたこともおありだそうです。段々どうでもよくなっていく感じが好きだったのかも、とのこと。それは飲まないのが正解だと思います。ということでお酒の前振りから蔵の曲へ。「タイトルと詞にくらがつく曲」ということで、「まっくら森の歌」と、「くらい」で始まる「夢の逆流」。選び方が笑えます〜。
リクエストコーナーは、まずお誕生日の人が「猫のみた夢」。続いては名前が「こおりやま」に近い人ですが、「かしわばら」さんという小学校低学年くらいの子が勢いで手を挙げ、会場の了承を得てまず分捕りました ^_^;) こちらが「しっぽのきもち」。続けては「こいわ」さんが「シーガル」、「こまば」さんが「薔薇の歌」。どれも中盤にふさわしい歌なので、曲順はリクエスト順になりました。恒例・照明さんへの曲の解説は以下のとおり。
猫のみた夢:楽しく生臭い歌。
しっぽの気持ち:昼間。好きな人のしっぽになりたいとずっと言ってる歌。
シーガル:冬、雨が土砂降りの朝。湘南とか伊東の海辺。
薔薇の歌:魔法の花園で違和感を感じている女の子の歌。
ファイト照明さん…。「シーガル」がなんつーかもうすごく、すごく気持ちよかったです。リクエストしてくださったかたありがとう〜。「薔薇の歌」は途中つっかえてやり直しまして、歌いきったあとほっとしたご様子でした。
後半戦突入。前半のテーマを「郡山」の山で選んでいたのに急遽雪にしてしまったので、ここでご披露。デビュー当時の歌に凝っているということで「風の子供」でした。昼間見てきた風景に合っていて良かったです〜。会場はやっぱりちょっと寒かったのですが、谷山さんは歌詞カードに当たるライトの熱で暖を取っていらっしゃいました。続く大曲、指がかじかんだら大変です。「よその子」「ここにいるよ」、いずれもわかりやすい励ましソングです。
物販で金太郎飴を売っていたので、ここでビタミン談義となりました。一粒ビタミンCが…すみません買ってないので数字が出ませんが ^_^;) 結構入っていて、風邪をひいたときは1000個くらい食べられるとか。引き続いてはラブソング。ここまでなかったので、ということで、幸せではない、片思いの歌。谷山さんも天気と会場に選曲を左右されたのでしょうか。歌い終わって、「かわいそうですよね」としみじみされていました。
「これまで長く歌ってきたので、風化しかけた曲もあるけれど、最近戻ってきて感情移入したりできるようになった」そうです。昔の自分を客観視できるというのか、温かい気持ちで見て、昔作った曲を新鮮な感覚で歌えるようになったのでしょう。「今日は短調の曲が多く、長調の曲が好きだと物足りないかも」ということですが、私は短調大好きですので嬉しかったです(長調も好きなのでどっちにしろ嬉しい)。ラストは話題にふさわしく「河のほとりに」。
アンコールは「カントリーガール」。締めにふさわしい曲だわ〜、なんぞと退場される谷山さんを見送りつつ考えておりましたが、客電がついても拍手が鳴り止まず。この段階で19時30分でしたので、まだまだまだ! という感じだったのでしょうね ^_^;) 谷山さんが応えて再登場してくださいました。何を歌おうかと悩む谷山さんにたくさんのリクエストが飛んでいましたが、「それで帰るのは…」という曲が多かったようで、結局谷山さんが決定。「おやすみ」。得したっ!(にぎりこぶし)雪のやんだ空の下、会場を出て帰りのタクシーを捕まえるべくダッシュをかけながらも、幸せな気分での帰宅と相成りました。