いよいよ始まりましたソロ企画。地元埼玉から高崎線で北上、両毛線に乗り換えて桐生着。そろそろ冬枯れの始まる季節です。桐生でのコンサートは26年ぶりとのこと。谷山さんは短い黒のジャケットに花模様のスカート、黒い長めのスパッツ(?)でご登場。最初の曲からのどの調子は良好のようで、よくお声が響いていました。桐生市民文化センターは、駅からは少々歩きますが、市役所に隣接した近代的な建物。MCで谷山さんもおっしゃっていたとおり、客席は贅沢感があり、ステージもかなり広い印象です。照明も曲にあわせて様々に様変わりし、とても豪華。2曲目の「猫の森」では黄と緑の森が現れ、4曲目「窓」は夕暮れが舞台に再現されました。綺麗でした。猫の森でちょっとミスタッチ…というか、「若干バリエーション」(谷山さん談)がございました ^_^;)
26年前は「1回ごとに一生分のエネルギーを使っていた」という谷山さん。その頃を思い起こしつつ、桐生に馴染みのある歌をセレクト。桐生といえば織物。他、だるま市とかパチンコとか…ということで、織物→絹→COTTON COLOR、パチンコ→ギャンブル→競艇→船(苦しい…)。あとはお医者さん→星のマリオネット、でした。連想ゲームですね。ここでも照明に力が入っていて、COTTON COLORではライトで10色の虹を実現。星のマリオネットではお星様の光が降って来ました。谷山さんも気持ちよさそうです。
リクエストコーナーは、まず今日お誕生日の方、「カントリーガール」。今日結婚記念日の方、「しっぽの気持ち」。さらに明日誕生日の方が「地上の星座」と、定番な曲が揃いました。意外と珍しいかも。また照明の話になりますが、今日の担当の方は多分谷山さんの曲をご存知の方だったんではないかと思います。と言うのも曲の説明が、「しっぽの気持ち」→「かわいい、ほっとけという感じの歌」。「地上の星座」→「夜景」(いや確かにそうですが…)。「カントリーガール」→「田舎から出てきた女の子の歌」…だったのに、照明のタイミングと言い印象と言いばっちり決まってました。「しっぽ」から「地上」への変化なんて、赤っぽい光から夜へ、行灯の照明のような光で美しかった。カントリーガールは夕焼けの森の印象。楽しめました。
次のコーナーは、まだCDにいれていない曲。第七官界からのセレクトで、「大正から昭和にかけて活躍…していない曲」だそうです ^_^;) こんな機会でもないと聞けないので、是非CDに入れて欲しいと思います。さらにこの後盛り上がったのは、ファンタジーの指輪物語の話。昨年映画が大ヒットしましたが、谷山さんはそれ以前からファンでいらっしゃるのは有名な話。第4回指輪物語ブームが訪れているそうです。微妙にネタバレ込みで ^_^;) ガンダルフについて熱く語っておられました。
続いては実らない恋の歌。少しずつ暗い歌です、ということですが…星より遠いのみ「少し」かなーと ^_^;) だんだん重さを増していく選曲でディープな美しさ。「王国」のイントロ、ピアノ一本での演奏に覆い被さるように赤→闇→炎のように移り変わる照明が見事でした。ラストの「小さな魚」の爽やかさがことに際立ちます。さらにアンコールは「さよならのかわりに」でしっとりと締め、余韻の残るコンサートでした。