弘前はもはや冬だった…。往路、東北新幹線が強風と架線付着物の影響で2時間近く立ち往生。車窓から見える刈り入れ後の田んぼ、強風に煽られて落穂が舞い上がり、ついでに雀も飛ばされているという、大変見甲斐のある風景でございました。寒いよ! 雪がなくて助かりました。
デネガはホテルの近所だったのですが、多分同行者がいなかったらたどりつけませんでした。外観が私の持つ「ライブハウス」の印象ではなく、瀟洒な小物屋さんといった感じで、一人だったら素通りしていたと思われ…。実際小さなショップがホールと併設されています。待ち時間には壁にかかったイラストを観賞。外は寒風吹きすさんでいましたが、空調のバランスが良かった。結構重要なポイントです。
谷山さんは黒のジャケットとプリント柄のスカート、黒の長めスパッツで登場。桐生と同じ衣装かな? 1曲目は秋の歌。「弘前は全然秋じゃない」と谷山さん。弘前も久しぶりのコンサートだそうで、17〜18年前の101人以来だとか。前回も同じ会場だったとのこと。後で谷山さんもほめていらっしゃいましたが、このホールは音響が良かった。客席からステージが見やすく、視界が広い印象です。こげ茶色のグランドピアノが渋い。
ご当地コーナーは、リンゴだとありきたりなので「デネガ」が頭文字の3曲。どれも月にちなんだ曲で、しっとり聞かせます。続く3曲も弘前をイメージした曲…というか今日の弘前の天候をイメージした曲。弘前と言えば「上品・しずか・ねぷたも粛々」といった印象なのだそうですが、今日の弘前は嵐。しかし流星まで降ってきたら大惨事ですわね ^_^;) 「雨の国・雨の舟」は新曲。「私の雨好きをこの歌に込めました」とのことで、とても綺麗なメロディラインの曲です。
リクエストは誕生日の人―――がどなたもいらっしゃらなかったため、適当に挙手→気合いで。最後は客席で5名様のじゃんけんと相成りました。お馴染みスタッフさんのためのリクエスト曲目解説、「私の愛した人」→「海の歌、幻想的。現実の周りに幻想の風景がふわーっと広がっていて、本人が消えてもその中で生きている女の人」…これでどうやって演出しろっていうんでしょう ^_^;) 「ガラスの子馬」→「ガラスの子馬が遠くにいるという歌」…同前。「さよならのペガサス」→「夜、さよならする恋人達が空を見ている歌」これも難しい。でもシンプルながらぴったりの照明でした。谷山さんは「さよならのペガサス」が一番スリリングだったそうです。…で、メモに「さよならのペガサス・男の子・宇宙人・物語・披露」って書いてあるんですが(しかも全部ひらがなで)…すみません書いた本人(私)が内容を忘れてます…なんだっけこれ。
恋するニワトリの後で衝撃の事実が。谷山さんはこの前の週、肋骨にひびが入ってしまったそうで…わー! 普通に歌っていらしたので全然気付きませんでした。原因はあまりはっきりしていないようで、「くしゃみとか捻ったりとかでもなる」とのこと。カルシウム・マグネシウムの摂取、日に当たる等励行中のようです。運動して予防するのも有効。って健康講座のようですわね。続けては「前回に歌った気がする曲」3曲。特に「風になれ」が秀逸。大変気持ちよかった!
「弘前は勉強好きな気がする」と谷山さん。「最後に8分ある歌、今が旬です」と「よその子」。ピアノ弾き語りのしっくり来る歌です。アンコールではスタッフさんと会場に言及されました。モニターの音が凄く良いそうです。ピアノの調律担当の人は、今日の谷山さんのチケットをたまたま買ったら、仕事で呼ばれたそうです。偶然もきわまれりって感じですね。
ラストは「デビューした当時の代表曲で、今も代表曲」の「カントリーガール」。綺麗にまとまって締めました。終演後は嵐もすっかりおさまり、晴れ渡った夜空の下を帰りました。