スカラエスパシオは福岡天神の目抜き通りに面した建物の地下にあります。入り口からスロープを降りる形式ですがそれなりに見つけやすい場所でした。
谷山さんは昨日と同じ衣装でご登場。まず導入は「銀河通信」。コードを普段のDからEフラットにしてみたそうで、「歌いやすいけどピアノが難しい」。演奏者がお一人なので、歌だけを優先するわけにも行きませんし、難しいですね。銀河通信はやりなれている曲だと思うのですが、それでもまだ様々に試行錯誤があるのだと思うと興味深い。多分このソロコンサートの企画自体も試行錯誤の一環なのだと思います。谷山さん曰く、「色々な人に楽しんでもらえるプログラムをいつもなら組むけれど、今日はどうでしょうか。やり慣れている曲があんまりない…」とのことでした。
博多にちなんだ曲は「は」「か」「た」で始まる曲。いずれも色々あるので、今日は最初と最後・リクエスト以外はすべて「はかた」コーナーでした。落ち着いた印象の「花時計」から、引きこもり二大巨頭の「悲しみの時計少女」「卵」。「関係があるようなないような」と谷山さん。
さすがに冬で乾燥していたためか、歌う喉が少々いがらっぽくなっていらしたようです。加えてこの後の「ピュンタ」はめったにやらない曲で緊張されていたとのこと。「たんぽぽ」が「た・た・たんぽぽ」という感じだったと苦笑い。「風のたてがみ」は迫力でした。生のピアノが格好よい曲です。リクエストコーナーは、まず誕生日の方がいらっしゃって「さかなの言葉」。「まずメロディが先に出来た曲で、劇中歌として作った」と歌詞カードを探しつつの解説。続けて気合いの挙手で「沙羅双樹」。新平家を3週間も読んでいるという話題を披露。さらに挙手、「猫の森」。「これは成功率50パーセント。原型に近い形でやりたい」と少々考え込んでおられました。スタッフさんへの曲目解説は、「さかなの言葉」→「まったり、メジャーバラード。夜から明け方の海で、恋人が魚になって泳いでいく」。「猫の森」→「明るい、テンポあり。帰れないよーんという歌」…。「沙羅双樹」→「メジャーまったりバラード。ちょっとインドのイメージあり。孤独だと思っていたけど全然そうではなくて、根っこのネットワークがあるという歌」…難しいと思います谷山さん。猫の森は最後に痛恨のミスタッチがありましたがご愛嬌。沙羅双樹は引きずらず綺麗にまとまっていました。
さらに次は「は」と「かた」で2曲。「はじまりの丘」と谷山さんがタイトルをおっしゃったら客席がどよめきました。「組み合わせの整合性が取れないが雰囲気が似ている」ということですが、似てますか?「はじまりの丘」は歌いにくいと思い込んでいたけれど、9月の猫森でリクエストで歌ってみたら歌えたのでセレクトしたとのことでした。
「仇」は二大空耳ソングなのだそうです。「残骸だけ」のところを「三階建て」と聴き間違える人がとても多い。空耳ソングもう一曲は「漂流楽団」で、「幻影」を「源平」と変換されてしまうとのこと。言われてみればそうかな? ほかに空耳ならぬ「空目」の曲は「鳥籠姫」。「ウーロン姫」と勘違いする方が多いとか。来年出るCDに、「三階建て」という歌詞の入る曲を敢えて入れたそうです。さすがチャレンジャーでいらっしゃる。
はかたしばりの最後「終わりに合いそうな曲」3曲に続き、常連さんに「飽きた」と言われてしまうらしい「カントリーガール」。飽きたって… ^_^;) 良い曲なので何度でも来いって感じですが。アンコールのMCは昨日鹿児島で告知のあったネット配信のことについて。また福岡の目抜きで人が多いことに触れられていました。休日は九州の各県から人が自動車でやってくるそうです。けれどラストは「一人でお帰り」。このあと福岡空港へ突っ走った身としては、大変身につまされる曲でございました〜。