なみきはすでに通い慣れてしまっている渋谷ON AIR EASTでのライブ。どうも谷山さんと言うと、どんなに小さいコヤでやろうとコンサートと言う気がしていたのですが、ON AIRでやるのならばやはりライブか…などとあれこれ考えを巡らせながら行きました。当日特筆と言うと、やっぱり雨でしょうか。前後が見事な秋晴れであったにもかかわらず、この日だけ暴風雨。しかも雷つき。私は開場に間に合わなかったのですが、会場に一歩足を踏み入れるとすでに床は水浸し、お客さんもびしょぬれの人が多数。開場待ち行列に風雨が直接ぶち当たったようです。
ツアー初日とあって少々緊張気味の谷山さん。立見・ずぶぬれのお客さんたちを気遣う一幕も。例え雨でなかろうとも、立見は少々つらい会場です。
CD「僕は鳥じゃない」の発売記念とも呼べるツアーですが、半分は以前からの曲でした。AQさんは勿論田代さんも安心して聞いていられる演奏でしたが、この日は途中でハプニングが。6曲目の頭から何か動作のおかしかったAQさんと田代さん、何故か音声モニターの音が出なくなってしまったのだそうです。ステージ上で聞こえる音と言うのは、反射や近くにあるほかの楽器の音などで混ざってしまい、モニターなしでは整合が取れないのだそうです。しばらくミュージシャンの皆さんとケーブルと器材の格闘が続きましたが、結局何曲かはモニターなしでの演奏となりました。それでもきっちり合わせて弾けるあたりにプロの根性を見ました。
キャンディーヌのあの数字が何を意味するか、という疑問に対する谷山さんの答え。「特に意味はありません」…おさすがです。語呂は考えましたが、あとは「恋している状態だと、出会ってからそれくらいたっているという気分になってしまうことがある」のだそうです。この日以降、おそらく全ての会場で展開された「キャンディーヌ恋愛論」。初日の今日はモニター故障の場つなぎに話されたのかと思っていましたが、その後はさらに時間が長くなっていきます。
演奏は器材故障がわからないほどの出来栄え。冗談めかして「公開リハーサル」という言葉が出ていましたが、ライブの生感覚の演奏で楽しめました。アンコールラストは、ひょっとしてまだ雪辱中なんだろうかという「月見てはねる」。ディスコチックなアレンジで、最後に鍵盤屋お二人がだだだん! と手を止めるまで、ずっと踊りたくて大変でした。