ツアーファイナルを飾るオーチャードホールでのコンサート。ツアー中ほとんど変更のなかった演奏曲目も、この日は何曲か入れ替わりました。開始前にドッペル玄関がエンドレスでかかるのは相変わらずで、おまけに開演が少々遅れたため、曲が途切れて新たにイントロがかかるたびに会場中に「またか〜」「まだか〜」という空気が流れて笑えました。あのたいそう立派なホールでドッペル玄関というのも、最初はびっくりしましたが結構シュールで似合います。
今までのツアーのお三方に渡辺等さんが加わった布陣。オープニングの「僕は帰る〜」は、初日よりリラックスしておられたような気がします。すぐにメンバー紹介があり、続けて昔の曲から3曲。耳になじみやすいものを特にセレクトされていたような。
ツアーの話では、コンサートを行った土地のお話などもありました。札幌のほっけの話はここでも出たのですが、「いままで食べたおいしいほっけをホッケアー(比較級)とすれば、札幌で食べたのはホッケest(最上級)」とおっしゃったので大笑いしました。個人的に、小樽で食べたいくら丼もイクラestでしたよ〜。
その後も四曲続けて少し以前の曲。照明はとにかく凝っていて、谷山さんの曲を良く知っている人が小節毎に切り替えていると言う印象を受けました。
その後は「僕は鳥じゃない」から3曲。ひそかに「DOOR」を期待していたのですが、なかったのでちょっと残念。でも「笛吹き」のベースがかっこよく効いていてとても幸せでした。
ツアー中「これでもかと言う選曲」と谷山さんがおっしゃった、「王国」から「海の時間」を経て「約束」に至る3曲。いずれも大曲であることはさることながら、今回はとにかくこの照明がすばらしかったです。「王国」で舞台を覆うように垂れ下がっていた暗幕が、曲が進むにつれ一枚また一枚と上がっていき、そのたびに色調を変える背景。「海の時間」では波のような泡のような光の流れの後、森林の緑が降ります。「約束」に至って止めを刺されました。音響も良かったです。さすがだオーチャードホール、と褒め称えたい気持ちでした。
最後の「月見て跳ねる」まで一気に終わったような感触です。オーチャードホールでは、二階席三階席と一階席のお客さんの拍手が反響するためか、アンコールの拍手が雨のように聞こえていつも泣けます。