前回よりはキャパシティに余裕のあるON AIR EASTでのライブ。雨をものともしないファンの皆様、長蛇の列でした。ダフィーがいたそうですね ^_^;) 私はインターネットで先行予約できましたが、チケット争いは熾烈だったようです。整理番号順入場の自由席で、後のほうの人は立ち見でした。次回はぜひぜひ全席指定で。
開場・開演とも予定より少々遅れました。淡い緑の紙に印刷された曲順表を眺めつつ待機していると、客電が落ち、暗い舞台の上にマーシュの皆さんが登場。昭乃さんが左前方、丸尾さんが右前方、上野さんが右後方、れいちさんが中央後方で珠緒さんが左手後方。全員配置につくと同時に明かりがついて演奏が始まります。
1曲目は上野さんがマリンバ、珠緒さん・れいちさんがパーカッション、昭乃さん・丸尾さんがKey。2曲目は丸尾さんが席を立って珠緒さんの位置に移動、おふたりでマリンバを連弾です。れいちさん・上野さんがパーカッション、昭乃さんが鈴その他。ほぼ全員がコーラスとメインをかわるがわる担当されていました。
丸尾さんが開始位置に戻り、続けて「自然現象シリーズ」。声と音のコラボレーションを楽しむシリーズです。まず「雨が降ってる」では、細長い筒に音のするものを入れてコロコロンと鳴らすところから開始。珠緒さんがマリンバ、れいちさんがパーカッション、上野さんがアコーディオンで丸尾さんがキーボード…で、昭乃さんは一貫して効果音でした。続けて「風が吹いてる」は、全員がアンクルン。細い竹筒を何本も一列に束ねて鳴らすシャラシャラという音に、風の吹く音を声で擬した歌(?)が幾重にも重なります。私の座っていた位置は中央前寄りでしたので、音響も全曲通してほぼバランスよく聞こえてラッキー。ただ個人的に、自然現象シリーズだけは狭いところ向きの曲だと思いました。前回きつきつだったON AIR WESTのライブを経験しているので、贅沢な感想と承知してはおりますが。
MCだとれいちさんがご挨拶されるのがほぼ定番のようです。一部椅子がないということで、「腰痛にしてしまいますね。足腰鍛えてきましたか?」花粉症の方がいらっしゃるのはお約束。この間ほかのメンバーの皆様は機材セッティングです。全員一度にセッティングにならないよう考えて来られたのでしょう(…ってあたりまえですが、あまりスムーズにことがはこぶと勘ぐりたくなるグループでいらっしゃるので)。
続いて上野さんがベース、丸尾さんと昭乃さん(!)がギター、残るお二人がパーカッション。なんだか普通のバンドのような編成です。「風の子」は明るくめりはりのある中、一筋透き通った美しさのある曲で、サビのコーラスワークが秀逸でした。「Mutation」では、出ましたトーンチャイム。昭乃さんと丸尾さん、珠緒さんが使われました。上野さんがアコーディオン、れいちさんがドラム。
次の曲は新曲で、いかにも話しなれていない感じの昭乃さんの紹介でスタート。どことなく東南アジアチックな曲です。昭乃さんはベル、上野さんがベース(?)丸尾さんがアコーディオン、残るお二人がパーカッション。続く曲は上野さんのリコーダーと残る皆様のハンドベルから始まり、だんだん背景の音が増えていきました。曲が終わったれいちさんから、「なんか冷えるね。暑くなろう!」と珍しい発言がありました。「次はキャロルの古い家です」「えっ?」…昭乃さんは曲順を間違えておられたようで、慌てて楽器持ち替えしておられました ^_^;) 上野さんがキー、丸尾さんがアコーディオン、昭乃さんはオートハープ。この日の昭乃さんはいろいろとチャレンジャーでした。なんにしても次がキャロルの古い家じゃ暑くなるのは無理なんじゃないか…と思ってたら、物販の伏線発言でした〜。
「暑いねー。暑い」といきなりおっしゃる珠緒さん。何かと思ったら懐からハンドタオルを取り出し、「マーシュマロウのマーク入りハンドタオルを売ってます」…なるほど、寒い日で残念でした ^_^;) 次の曲もあまり暑くなる曲ではなかったですね ^_^;) 昭乃さんが珠緒さんの隣に移動してパーカッション、丸尾さんが昭乃さんの位置に移動してキーボード、上野さんが効果音でした。このあと客席から飛んだ声を聞いている限りでは、ハンドタオルの売れ行きは好調だったようです(「?枚買った!」と叫んでいる方が)。この売上をアルバム制作費に充てるとか…。ちょっとシュールな「ぼくのカブトムシ」は皆さん定位置に戻られ、上野さんがアコーディオンでコミカルに。いつ聞いても…私にはちょっと…怖いです。
ここで全員が中央に集まり、各々トーンチャイムを手にしたところでれいちさんによるメンバー紹介。その拍手が途切れないうちに、「Merry-Go-Round」が始まります。相変わらず美しい声のコラボレーション。上野さんと、今回は丸尾さんも片手で二つトーンチャイムを扱っています。名人芸ですね。どうやってるのか見極めようといつも思うのですがこの日も玉砕しました ^_^;) 次はハンドベルに持ち替えて「ロケット」。トーンチャイムのようにくっきりと音階の決まった楽器ではないようで、その微妙な音の重なりをうまく歌と合わせていました。途中で入るリコーダーもさっぱりしていていい感じ。秀逸。「花びら」もベルを持っていましたが、メインはアカペラのコーラス。とにかく美しい曲でした。
ここでまた定位置に戻ります。続いては「これ字なの?」「なんて読むの?」とプログラム配布時から客席のかまびすしかった「アジアの風」。文字はタイ語で「ロム・ティ・エイシア」というそうです。当然ながら歌詞もタイ語。和訳版をどこかで配布してほしい。珠緒さんのパーカッションはとても迫力がありました。「春の絵」は上野さんの作曲で、リズムカウントのよくわからない変拍子の曲です。昭乃さんがまたオートハープを使われていました。
メンバーの今後の活動予定。マーシュが9月にライブ、というお知らせでは客席から歓声が上がっていました。でもれいちさんと丸尾さんのライブが重なってしまったというお知らせでは、苦悶の声がそこかしこに…。皆さんそれぞれにご多忙のよう。珠緒さんだけは具体的な告知がありませんでしたが、「基本的にプレイヤーなので」、どこかのライブに参加しているということでした。
「風の子」と同じ楽器編成で「北へ」。イントロのれいちさんの打楽器が、それこそ飛び跳ねるように響く中、高いキーから飛び込んでくる上野さんのヴォーカル。低音からうねるように伸び上がるリズムが、とにかく浴びていて気持ちよかった。「赤い大地」も同編成。どこかの旅行会社に言えばテーマソングに使いたいと飛びついてくるんじゃないだろうかと思うような、壮大な印象で終了。
満場の拍手に迎えられ、アンコールは「冬のモザイク」。地雷撲滅キャンペーンCDに提供された曲です。全員がハンドベルを持って…と思いきや珠緒さんの分がない。珠緒さんがステージ袖に取りに行かれると、上野さんが「段取りしたのにー」と残念そうでした。れいちさんいわく、上野さんが「ダンドリーヌ」で珠緒さんは「ダンドラーヌ」でいらっしゃるそうです ^_^;)
静かに透き通ったコーラスで、花冷えの日のライブは終了。ほのぼのと幸せな春のひと時でした。