タニス・リー
銀色の恋人/ハヤカワ文庫
感想はこちら。
血のごとく赤く/ハヤカワ文庫
 童話やいわゆる名作に題材を取ったファンタジー集。グリム兄弟ならぬグリマー姉妹が語る、どこか底冷えのする短編を9編収録。ちなみに本のタイトルは、グリムの「白雪姫」の中の、白雪姫を生んだ王妃のせりふより。グリムの原作もかなりこわいと思う。
ゴルゴン/ハヤカワ文庫
 流れるような筆致ながら血の匂いのする、神話的なファンタジーの短編集。



六道慧
陰陽のかごめ歌/富士見ミステリー文庫
 大正時代の帝都・東京で、大陸帰りの15歳の少年ワタルが、中学の学費を稼ぎ出すべく風水を用いて事件を解決する話。彼を見込んで押しかけ相棒を任じる寮のルームメイト東儀雪彦、その従妹で破壊魔の異名をとるお嬢様日野真美子を巻き込み(というか彼らが好んで巻き込ませ)、風水探偵が活躍する。
 第1話となるこの巻では、若者が次々に行方不明となる事件を探ります。風水がらみで役立つ霊獣をその都度召還。この巻では龍のロンが登場。押しかけ相棒の東儀くんがワタルになつく(としか見えん)過程が笑えました。二人が日本の故事伝記にあたり、一生懸命被害者を救う手立てを探る段、なんだか夏休みの課題に挑んでいるようで、妙にほほえましかった。女装までしてがんばった二人(口絵愛らしかったわ)、さて決着やいかに。(2002.03.25)
水魔の都/富士見ミステリー文庫
 風水探偵シリーズ2巻。水魔は睡魔に通ず、ということで眠り込んで目覚めない人々の救済に走り回る風水探偵とその相棒。今回の敵は「鬼」らしい。さてその鬼の正体とは何か。帝都を走り、パーティにもぐりこみ、正体を探るべく奮迅する二人。今回の霊獣は亀のクェイ。見た目美少女の彼女もなんだか眠そうであてにならず…?(2002.03.27)