ZABADAK+小峰公子

00/10/29 渋谷Egg-man Open18:30 Start19:15
出演:吉良知彦(Vo,G)、小峰公子(Vo,Aco)、佐藤正治(Dr)、斎藤ネコ(Vi)、西山水城(Vo,Performance)



曲目

  1. 双子の星
    • MC
  2. 遠い音楽
    • MC
  3. 星の約束
  4. オハイオ州殺人事件
    • MC
  5. エニシダ
  6. 振り子の部屋
    • MC
  7. 七月の雪
    • MC
  8. 水の底の映画
  9. 明日ヲ見ル丘
    • MC
  10. カデンツァの森
    • MC
  11. 悲しいネコ
    • MC
  12. Poland
    • MC
  13. マーブルスカイ
    • MC
  14. 夜毎神話がたどりつくところ
  15. DEIR PEIDER
    • MC
  16. 光の庭で
    • MC
  17. 星ぬ浜(アンバージョン・「アンの寿ぎ歌」)
    • MC
  18. Easy Going

アンコール

  1. 光降る朝
  2. ねむれないよるのうた



 2日続けてのZABADAKライブ、2日目。とはいえ前日とは曲も違えばゲストも違い、さらには間違える個所も違った ^_^;) ので、お得な感じがしました。10月にしてはとても寒い日で、入場したら一転して人いきれの蒸し暑さで、体が慣れるまで大変でした。

 いつもより少し低い印象の公子さんの歌声でスタート。「遠い音楽」では音階自体が低くなっているようで、アレンジを変えたのかとこのときは思っていました。MCで「今日ハウスぼんやり行きます」とおっしゃったあと、「星の約束」。が、イントロでギターについでアコーディオンが乗る箇所で微妙な不協和音。「??」という顔でいきなりストップする音。ややあって「俺だ!」と吉良さんが自己申告してチューニング開始。最初から音が下がった状態だったんですね ^_^;) 「双子の星が歌いやすかった」と公子さん。確かに。

 仕切りなおしの「星の約束」から「オハイオ」はトラブルもなく。続けてのMCで公子さんが「では本日のゲスト…あれ、違った?」どうも段取りが違ったようです。しかし3人ともここだと思っていたらしく、「みんなそう思ったんだからそういうことだ」ということで、「ネコさん早く来てー」…こらこら ^_^;) バイオリンを手に苦笑を浮かべたネコさんが登場。今日はこのあと最後までいらっしゃったので、ゲストというより立派なサポーターでした。続くKarakコーナーは「アルバム発売記念」のエニシダ。ネコカルアレンジの、綺麗なバイオリンの旋律が大変印象的です。続く「振り子の部屋」は一転して暗い印象。続くMCでは、公子さんが「保刈くんも落ち込む曲と言ってました」と暴露されてました ^_^;)

 「7月の雪」も静かに、しかしのびのびと。このあとのMCで吉良さんから、12月の五島プラネタリウムの企画の告知が。星と音楽の夕べで、週替わりでCDコンサートをするというお知らせでした。新居昭乃さん谷山浩子さん斎藤ネコさんZABADAK、というラインナップを聞いて会場が沸きました。「(プラネタ解説員の)村松さんに解説してもらうのも最後です」と吉良さん。五島プラネタリウムは2001年3月閉館とあって残念そうでした。

 昨日より長いkarakコーナー。ネコさんがせっかくいらしてるんだからネコさんに縁のある曲を、ということだったのかな? もちろん公子さんの歌声が必ずメインなのですが、間奏やイントロの端々でバイオリンが自己主張し、声に絡んでハーモニーを奏でるあたりは大変美しかったです。「Cadenzaの森」の高音部分は時々不安がありますが、この日はよく上がりきって危なげありませんでした。

 この夏は近所のプールにはまっていたというネコさん。親子で通っていて、とうとう通し券を購入したところ、奥様にとてもしかられてしまったとか。「ネコさんがしょげていた日にレコーディングしました」という「悲しいネコ」。解説に爆笑させていただきました ^_^;) バイオリンとアコギの調べが悲しげに響く情緒ある旋律なのに、MCを思い出してちょっと笑えてしまいました。演奏終わって、「俺は泣かないもん。子供は俺の味方だし」とネコさん。微笑ましいです。

 すっかり定着したリコーダー隊がサポートする「Poland」。もうHPなどで告知がなくても、リコーダーを持ってくるのが当たり前のようです ^_^;) 「マーブルスカイ」の盛り上がりを引いたまま手拍子がのってきて、「よごしん」のイントロのドラムとアコーディオンが綺麗にはまって、さあヴォーカル…って吉良さん、それは2番! 途切れた音楽と「あ〜あ、やっちゃった〜」という雰囲気を背に、吉良さんを残してほかのお三方はステージを去ります ^_^;) むきになってお一人で演奏する吉良さん。…しかしまたしてもエラー ^_^;) 結局2度やり直したところでほかの皆様も戻り、最後まで歌いきりました。またしても歌詞を間違われてましたが、もうご愛嬌ということで ^_^;) おかげで気分のほぐれきった場内、「DEIR PEIDER」の手拍子はすさまじいアップテンポでした。

 ここでA-nの石山さんがゲストで登場。「すべては飲み屋から」とのことで、いつぞやのネコさんと同じく、打ち上げで飲んでてナンパされたそうです。「光の庭で」は西山さんの朗読つき。これはお芝居のせりふだったとか。さらに「星ぬ浜」はアンバージョン。歌詞がざば版と違っていたそうなのですが、この日の段階で「星ぬ浜」の歌詞を覚えていなかった私は聞き逃してしまいました ^_^;) 三線の旋律をバイオリンが演じるのは新鮮でした。西山さんが退場されてメンバー紹介の後、ネコさんのバイオリンがはじけた「Easy Going」。弓の繊維がぶつぶつ切れていく様子、谷山さんのライブだとおなじみですが、ざばのお客さんは目を丸くしている人がいらっしゃいました。

 アンコールはまず吉良さんお一人で。「不手際をお詫びします」との一言の後、ギター1本の静かな「光降る朝」。最後は全員が登場し、ゆったりとした公子さんのヴォーカルで「ねむれないよるのうた」。これが最後にくると余韻が永く残ります。

 編成のためか、やっぱりベースがいないとかなり印象が変わり、昨日よりクラシック系の上品さが増した印象でした。けれど演奏の熱さは変わらず。寒い夜にぴったりのライブでした。




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