二十世紀の最後に贈る、五島プラネタリウムの毎週企画もいよいよ最終日。有終の美を飾るのは、やはりと申しますか、ZABADAKです。五島プラネタリウムの入り口に至る階段はまたしても大行列。2001年3月の閉館が決定し、寂しさを禁じ得ません。だからこそZABADAKの音楽と星空の融合した異空間を楽しめるラストチャンスは逃せませんでした。
「日の入りはこの曲」と村松氏がおっしゃる、もう定番の「Poland」。はじまるはじまる、とすっかりざばねたファンになっている自分がわくわくするのを感じます。で、この日は、長い間プラネタリウムで聞きたいと念じ続けてきた曲、「Psi-trailing」がかかりました…っっ!! もうほんとに、星空とこの曲の一体感ったら鳥肌もので! 泣かせに入ってるんじゃないか、という選曲がずっと続いて、冗談抜きで本当にめまいがしました。すごい幸せでせつなかった…。
「星の約束」のとき、天頂部にかに座がかかっていました。小惑星「ZABADAK」が最初に発見された場所だということです。五プラファン、ざばねたファンなら心の目で見たことでしょう。解説員村松氏のお言葉は、この企画の最終日だけあって、淡々としながらも胸に迫るものでした。ファンの熱意が五島プラネタリウムを動かし、そこから音と星の融合するイベントが生まれ、ついには小惑星にZABADAKと名づけられたこと。五プラで星の解説を通じて、解説員の皆様が伝えたかった星と命の大切さ。それらを体現するかのように「harvest rain」がかかったときは真剣に泣きそうになりました。最後、吉良さんから「終わってしまうけれど、何かが始まる」旨のメッセージが伝えられました。
沖縄では夏至に南風に乗って船出したそうです。これがざばねた最後となる、村松氏の「おはようございます」のご挨拶。明るくなったドームを感慨深く見上げました。本当に素晴らしい企画だったと思います。