ザバネタリウム特別編 「IKON」大試聴会

99/12/25 五島プラネタリウム Open19:40 Start20:15 End21:25



曲目

  1. PACO
  2. 風の巨人
  3. 赤い鹿の伝説
  4. 遠い旅の記憶
  5. BELIEVE
  6. 蒼の部屋
  7. DEIR PAIDER
  8. 収穫祭
  9. DREAMER
    • 質問コーナー



 ZABADAKのバイオスフェア復帰第一作「IKON」の試聴会。かましてくれます五島プラネタリウム。ファンクラブが優先の抽選ということで、ファンクラブに入っていない私は無理かなと思いつつも諦めずに応募しましたら当選。結局は応募者全員が当たったのだそうで、何事もやる前から諦めちゃいけないという好例ですね。プラネタリウムのロビーは「IKON」のチラシがたくさん貼られていました。鹿の絵の表紙のプログラムが配布され、星空の動きの説明が。先に「楽園」を読んでおいて正解だった様な。

 最初に吉良さんのご挨拶。「クリスマスおめでとう」と日付の故のご挨拶の後、今回のCDの目論見などを話してくださいました。「上野が抜けた穴を見て見ぬふりをしながら今日まできました。曲に愛着はあるけど散漫な感じ。バイオスフェアに戻ったのを機にデビュー前に戻るつもり(初心に返る)。今日はお客さんの意見を率直に聞きたい」「インディーズなので露出が減る。口コミの威力に期待します。一人が5人くらいの人に「良いな」と言ってくれれば」―――等など。

 曲はほんとにそのまんまCDから順の演奏でした。最初の「PACO」で日の入り。現代の空が映し出された後、2曲目で雲が流れて少しの間星空が消え、それから一万年前のモンゴルの空になりました。世の中に歳差運動というものが存在することをすっかり忘れていた私は、「北の空に北極星がない! 何かエラーでも!?」と一瞬焦りました。一万年前は北極星は北極星じゃなかったんですよね。空がゆっくりと回るのに、その中心に星がないのは新鮮な感覚でした。そのまま3曲目「赤い鹿の伝説」と4曲目「城」。女声が続いた後に、今度はオーロラがたなびき始め、空はベリンジア(かつて北極海にあったとされる大陸)へ。5曲目「遠い旅の記憶」、小説の中でモンゴルからアメリカへわたった人々のことが思い起こされました。それからゆっくりと空は南へ。南十字星が輝き、6曲目「BELIEVE」と7曲目「蒼の部屋」は一万年前の南アメリカ(チリのサンチアゴの近く)です。また雲が流れ、今度は一気に現代へ移動。8曲目「DEIR PEIDER」と9曲目「収穫祭」は、現代の南十字星を見ながらにぎやかに。10曲目「DREAMER」では北半球、現代日本に戻ってきて、流星と雪を見ながら楽しみました。

 新譜の感想は書いてるときりがないので割愛しますが、良かったです〜ほんっとうに良かったです〜。星空と小説の印象と曲がぴったり合っていて、「ついていきますわ五プラ…」とかくらくらする頭で思ってました。

 最後に吉良さんのご挨拶と、質問コーナー。「(曲がかかってる間)何もできずに穴が空きそうな思いをしました」とおっしゃりながら、どことなくほっとしたご様子。
「インスト曲が多いのは何故?」「初心に返ったからです」。
「アルバムを作るのは楽しい?」「楽しいです」。
「ライブで大阪に来てください」「予算がありません。口コミに期待します」。
「タイトルの由来は?」「アイコンとかと同じIKONです。聖像とか偶像とか。しるしという意味で」。
…などなど。ちらりと本音のうかがえるインタビューコーナーでした。




[ZABADAK] [音楽のページ] [ことのはのもり]