WJ封神演義感想 23巻







2000/10/24
WJ47号
第204回
あとしまつ 下

 終わりです。

 まず最も気になっていたことから。もうばれちゃったから良いよね、史実における武王・姫発の二年の呪い。封神ではどうなるかな〜と思ったら。「武王に至ってはこの後2年ぐらいで死んでしまう」とそのものずばりの言葉が。げげげっラストページでこれかいな〜と思ったら、「ただしこの話の続きが史実と同一とは限らない」…ナイス! ナイスですわ藤崎先生!
真の「あとしまつ」を読者に押し付けお任せになったんですね!?
 そうだよね、師叔が史実と外れてるんだから(っつーか最初から外れてたけど)、他がどれだけ外れてもオールオッケーよね! だって斉の国がなかったら(もしくは太公望の子孫が跡継ぎにならなかったら)それだけで史実と思いっきり変わってるもんよ! これでもう、これ以降どんな妄想もどんとこい! 姫発が完治して邑姜ちゃんと一緒に年食って長生きして幸せラブラブな人生を送るのも可! 伏羲さんがまた分裂しようと土行孫と蝉玉ちゃんがリコンして蝉玉ちゃんが神界に走ろうと(不倫はやだ)竜吉様と師叔が末永く添い遂げようと可! 自由度が高い! にしても、よく桟を磨きまくった障子やふすまを思いっきり立て切るようにすぱーんと抛っぽり出されたような感触のラストでした。竜吉様と老子が出てきてくださらなかったのがちょっと不満ですが〜。

 師叔の消息を求め、懐かしい人々のところを訪ねて回るスープーくんと武吉くん。スタート地点の置き手紙、「姫発」と呼びかけ、「邑姜とかのいうことをよくきいて」と書いてあってすんごい嬉しかったなあ。殷氏相変わらずかわいいです〜。李靖は帰ったんですね。殷氏一人じゃ寂しいと思いますのでまずは良かった。でも背後の影を教えてあげても良いのに…。石屋さんも妖怪だけど仙人界には行かないのか。長老と薪売り、スープーパパ。そして疲れて帰って行くスープーくんと武吉くんの後から、申公豹と黒点虎ちゃんが登場。

 申公豹は思い出の地での戦いを挑みますが、師叔は無言で返します。「楽しみが減る」と笑って去る申公豹。彼も長い長い人生です。その中でのたった10年の激動。人の世界も仙人界も大きく変わった中、申公豹一人だけは変わらぬままでいました。太公望、伏羲という好敵手を得たことが、最大の変化だったのかもしれませんね。

 師叔自身は、ちょっと変わった力を持ったヒトとして、一人で旅をして生きていくことになるんですね。申公豹と似た生き方になりますか。今回はからかって楽しんでましたが、いずれは仙人界へも行くことになるでしょう。今回あれだけ各所に顔を出しまくってましたから、いつかはばれるだろうし。なので、スープーくん武吉くん、その時思いっきり張り倒しましょうね。

 そしてまた一人歩き出す師叔。師叔はもうどこへでも行けます。使命も義務もありません。人間も神も仙人も、自分の足で歩くことができます。

 4年半。短い道行きでした。会えて良かった。ありがとう。



2000/10/23
WJ46号
第203回
あとしまつ 上

 まだ終わらないと思ったのも束の間、サブタイトル…サブタイトルうううう。コミックスの宣伝文句も「20世紀最後を彩った」とか過去形で書いてるし…。

 人間界へ戦いの報告に向かう武吉くんとスープーくん、その後の皆様のプロファイルを語ります。やっぱり仙道は蓬莱島に住まうことになったんですね。武吉くんも来たままで、おかーさまは良いのかな? パトロール隊は雷震子とナタクと天祥くんか。妥当ですね。ボコってるだけじゃ相互理解は遠いと思いますが、何にせよ皆さん元気そうで何よりです。楊ゼンが教主…そうか、信頼厚かったのか。そうか。それは気づかなかった。尊敬されてても信頼されてない人っているけどそのタイプかと…(言い過ぎ)。あと燃燈さんは妥当として…え、張奎くんって妖怪だったの? そりゃまた知らなかった〜。

 あらら、土行孫と蝉玉ちゃんってまじに結婚しちゃったのか。あらあ。でも喜媚ちゃんと蝉玉ちゃん仲よさそう。ダンナのラインが似てることだし。にしても貴人ちゃんが復活したのは嬉しいけど、スープーくん。まだ「喜媚さんってちょっとわかんないッス」とか言ってんの!? あれだけ意思表示されてるのに! そして未亡人ビーナスちゃん。お定まりのつわりかと思いきや(おーい)、マドンナさえ吐くとは。この世界の最強ってもしやO157?

 ワープゾーンの中には新たな世界、神界があります。でも「人間界に何かあったときにそっと手助けしてあげる」っていうのは…ジョカさんと同じなんでは? 「何か」って何。仙人界のみんなもいずれここに来るというのがとても複雑…。

 寂しい笑顔で御主人を語るスープーくん。人間界に入っても、行く先々で思い出深い土地に行き当たります。「どこ見ても御主人と一緒に飛び回った所ばかり」…今背中に乗ってるのが師叔ならきっと楽しい道のりだったでしょうね。

 朝歌では発と邑姜ちゃんと周公旦、それに南宮カツさんが出迎えてくれました。無表情に走ってくる旦が良いです。それに邑姜ちゃん、スカート丈また伸びたね〜。で、発…仕事の前に食事してくれまじに頼む! ひょっとして邑姜ちゃんと出会ってから、ずっと病気かケガのままなんじゃ…。

 邑姜ちゃんの「全てが終わってサボリ放題に決まってます!」という言葉が妙に嬉しいです。涙と共に師叔の死を告げる武吉くんとスープーくん。が、「一週間前ここに来たぜ?」という発の言葉。ああ、生きてたのねやっぱり! …と喜びに浸る前に、生きてるなら生きてるといわんか馬鹿師叔!と思ってしまうのはやっぱ人情よね。

 はあ、センターカラー。で、予告の言葉はクライマックス。作者のお言葉は「焼き肉」…やっぱり打ち上げ? もう終わり?(号泣)



2000/10/23
WJ45号
第202回
導なき道へ… 下

 「師叔と心中」。…ちょおおおおっと、待てい! 今までならば、師叔が如何にピンチに陥ろうとも「主人公だから〜」で安心できてきたけれど今回は! というかこれで師叔も消えてジ・エンドとか藤崎先生ならやってもおかしくないし、ううううう。錯乱。

 読者のうろたえを無視し、ジョカさんと師叔は戦いの総まとめに入ってます。師叔は自分たちで選ぶことの出来る未来を尊んでくれていたと思いますが、ジョカさんの言うことも一理あるような気はします。(不自由代表でも出てくれて嬉しいわ周王家首脳陣)

 復活の玉を使って師叔を救おうとするスープーくんを足蹴にする楊ゼン…ひどいわ〜。「もぉジョカさんも復活していいっス」というスープーくん、わかってたことですが主人思いで良い子ですわ。建設的に出来ることを考える武吉くんと共に消火活動。…って、は、竜吉様が水源!? 病人が無理をなさって…あああ血が〜。けれどその一生懸命さは、ジョカさんの心の琴線にも触れているようです。

 でもさでもさ師叔、「一緒に消えてくれ」といわれて「ま・いっか」はないでしょー! 目の前で一生懸命貴方を救おうとしてる弟子はどうする! 乗り物は! 仲間たちは! どれだけ大事に思われてるかこの期に及んで自覚してないのか! いなくても平気とかそういう問題じゃなーいっ!

 妲己ちゃんの姿を見て、えばんげりよんより「翼を持つ者」を思い出しました私。太公望が良くても私がよくない! ので期待します妲己ちゃん。…ああ、まだ最終回じゃない。でも毎週毎週怖いったら…。



2000/10/23
WJ44号
第201回
導なき道へ… 上

 金光聖母さまーっ! 馬元くんはあのかっこのまんまか。呂岳とはうまくいってんのかな? 天祥くん大泣きです。「おう天祥!」ですませるあたりが黄家です。

 「今こそ人は道標を外れるときじゃ!」きめ台詞ですね元始天尊。燃燈さんは師叔の呼称が一定しませんね。叱咤するときだけ王奕って呼ぶのかな? そしてスーパーサイ○人となった師叔(だって頭白いし)、ジョカさんに「もうやめぬか?」と尋ねます。「優しい」とジョカさんはおっしゃいますが、これは自分の絶対的優位を確信した人間の台詞だよね…。

 途切れない攻撃に、とうとう復元が間に合わなくなってきたジョカさん。穴だらけでガクガク震えている姿が哀れです…。そして止めの一撃を加えようとする師叔、しかし「一人で逝くのはいやだ」のジョカさんの言葉に一瞬手が止まります。そして閃光。

 来週最終回でもおかしくない展開だ〜。怖いよ〜。さびしいよ〜。



2000/10/23
WJ43号
第200回
封神台解放!!

 200回記念サービスの回! それ以外なんだというんだ。

 戦って戦って力を出し尽くして、それでもジョカさんは強かった。師叔絶体絶命! ピンチ!だから簡略顔やめてってば! しかし颯爽と現れるヒロイン(に見えた…ごめんなさい、だって美人度がすごいパワーアップしてるし)普賢真人! 封神台の皆様が続々と姿を。聞太師も説得されたのか!? 楊ゼンには偉大な父二人が(ああ玉鼎様〜)。そしてナタクには…趙公明…か、かわいそーに。道行さん、「みんなの亡霊」ってそんなはっきり。

 なるほど、あの妖しい踊りは封神台解放のためでしたか。楊ゼン、パパと師匠に「ゆーれい」は失礼でしょう。計画の障害っていうけど、後からこうして説得されるくらいなら、最初からジョカさんのことを話してしまっても良かったと思うんだけど〜。とか言ってるうちに、うわあ黄親子も! 全仙道解禁…そうか解禁か。…紂王陛下の御家族とか姫家の長男坊とかも?

 彼らが人間として死んだときの悲しみを覚えていますので、正直言えばこうした形であっても復活は複雑です。でもいいや喜んでしまえ! 以下次号!



2000/10/23
WJ42号
第199回
グレート・マザー 5
―――吸収―――

 あのさ、喜んでいいの!? それとも哀しむべき!? 史実が…史実が憎いっ。

 ど派手なジョカさんの攻撃に人間界も被害甚大のようです。で、発と邑姜ちゃん!!!! 出てくれたのねがんばってるのね嬉しいわ! 邑姜ちゃんスカート長くなって美人度上がりまくって…って、何よ発そのやつれ様は…。おなかの傷まだふさがってないの!? 象に踏まれても大丈夫だったくせに!? ふ、不安…。でも王らしくなってるのね。それは嬉しい。

 怒髪天の燃燈さん。そりゃこれだけやられれば腹も立つよね。ジョカさんの「そなたの」という言い方が妙に生々しいです…。対して太公望の取る手段…往年の某鳥山氏の名作を思い出します。「みんなの力をオラに」…じゃねーわ失礼、「みなの者! わしに力を集めよ!」…元気○。「つまり他の宝貝から戦う力を吸い取ってしまう宝貝」と、太上老君が素顔で解説を〜。邑姜ちゃんが出てくれたからサービスかしら。にしても師叔、顔がこわい。

 …といいつつも、戦闘中に簡略顔になるのはやめてほしいな。ジョカさん対伏羲さん、人間場慣れした戦いの連続。頭を吹っ飛ばされても再生。ううう、なるべく早めに決着つけてくれ〜。



2000/10/23
WJ41号
第198回
グレート・マザー 4
―――静動―――

 …何やってんの元始天尊と白黒鶴ちゃんたち。金タク兄ちゃんともくたくん(ひーさーしーぶーりーっ!)に同調しちゃうじゃんよ。珍しく目が全開で開いたと思うとこれかい。

 あらスープーくん元に戻ってる。崑崙山2と仙道たちも地球に戻ってきました。妲己ちゃん消滅の報、けれど張り詰めた空気を皆が感じ取っています。「ジョカの肉体が再生してゆく」との言葉に、一瞬妲己ちゃん復活を期待しましたが、考えが甘かったわ。「来るぞ!」の師叔のお顔かっこいいです。すさまじい爆発、このトーン効果は…え、まじにジョカさん!? ちょっとちょっと、張奎くんがふっとんでるじゃんよ。熱い燃燈さんに対し余裕の申公豹、「勝ち負けうんぬんというよりどれだけ地球を壊させないかが問題」…う、冷静に言われると重さがひとしお。

 最初に崑崙山を心配するあたり燃燈さん。師叔が守ってくれてました。申公豹に解説を求める楊ゼン、適切な人選だわ。きのこ曇の沸き上がる中、復活のジョカさん。銀色の発光体…なんかのっぺらのっぺらしてて怖いよ。「うとー」って申公豹、やっぱり貴方の趣味ってよくわからない…。

 「もういらない」。ジョカさんにとって地球って、まさしく砂の城なんですわね。最終決戦ふたたび。



2000/10/23
WJ40号
第197回
グレート・マザー 3
―――妲己ちゃんの秘密―――

 …このお姿で「そうよん」とか「ついてらっしゃいん」とか言われると…物悲しくなりますわ〜。かわいらしいと思っていたのも、中身がジョカさんと思えばこそ…。妲己ちゃんは妲己ちゃんの姿がいいよう。前に蘇護パパの娘さんを乗っ取ったときは声まで変わったのにどうして今回は。「アホな事」って今回ばかりは同意しますわ師叔!

 でも妲己ちゃんの真意からしたら些細もいいとこなんでしょうねそんなこたあ…。地球、全ての生命体との融合。サブタイトル「グレートマザー」の真実がここに。「真の支配者」っていうのとはちょっと違うと思う…。だって妲己ちゃん、あんまり人間のこと重要だと思ってなかったでしょに。あそこらへんのいざこざを「娯楽」と、この期に及んで認めてしまえる人が…。うーん、度肝というか意外というか。ほんとはこれで終わる人じゃないと思うんですが、というかもうちょっときっちり戦ってほしかったんですが、うーんうーん。少なくとも、娯楽で殺された人たちの分だけは、落とし前つけてほしかったかも…。

 ともあれ妲己ちゃん好きでしたので、これで永遠の別れとは思いたくないです。でも最後美しい散り方ですねえ…。



2000/10/23
WJ39号
第196回
グレート・マザー 2
―――肉体―――

 表紙の妲己ちゃんお美しいですわ。お召し物がどことなく伏羲さんとお揃いちっく。

 燃燈さんが前回で燃えまくっているところへ黄金の竜が登場。ナタクが間に合ったようです。精神宝貝も見事に破壊されて、また成長したのね(感涙)…張奎くんも見事に破壊されて(爆涙)。…というか誰ですか貴方…。蘭英さんには見せられない姿ですわ。

 確かに魂が相手なら六魂幡が最強な気がする。そして、起きてたのね老子! しかも、もしかして怒ってる!? あなたが宝貝を使って参戦なさるとは。そんなに怠惰スーツが大事だったの? 「これは邑姜が出陣していく前に磨いてくれたガラスなのに」とか考えてる姿を想像しました。わはは。

 ジョカさんの本体(というか本魂魄)をさがす中、妲己ちゃんの体を発見する武吉くん。「死んでるように見える」って…えーっ!? 花を散らして水に浮かぶ姿が美しいとか言ってる場合じゃないってこと!?

 妲己ちゃんの近くにジョカさんの本体。なんか目的が見えたような。そして師叔の背中に魂魄の本体が。ジョカさんはトカゲですかいな。そして本体に戻ろうとするジョカさん、体に弾き飛ばされて焼かれてます。「じゅっ」って…これで終わり? そして…あああ妲己ちゃん〜どうしてこの姿に〜(涙)。借体形成の術ですねえ…。






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